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東方幻想記[Or in the illusion she saw what]  作者: 蔡‐SAI‐
第一章 超古代編
5/12

雇われ

かなり間を開けてしまった…。

お待たせ致しました!最新話ですよ!

えっ内容?薄いです…。

本 当 に 申 し 訳 あ り ま せ ん ッ !

永琳との親睦会から早一ヶ月が過ぎようという今日。上鈴は豊彦の私室にて、豊彦と向かい合う形で座っていた。此れは、上鈴が豊彦から呼出を受けたからである。只の呼出であるならまだ良いものの、緊急の呼出で、尚且つ誰も部屋へ近付くなといった厳命が屋敷の人間全員に伝えられている。明らかに異常である。非常に重苦しい空気で、上鈴は生唾を飲む仕草が見られた。そして其の空気を作り出している豊彦が口を開く。


豊彦「……。さて、黄上鈴。急に君を呼出た事について、先ずは謝る」

上鈴「…」

豊彦「…そして今日呼出た理由について話そう。君がこの屋敷に来てから早一ヶ月が過ぎようとしている。

此方から既に伝えてあるので承知の事であるだろうが、日々の生活は逐一監視させて貰った。そして君が全く問題の無い行動で生活していた事を認める。先程も述べた通り、君は問題の無い行動で一ヶ月もの間、生活をしていた。それに応じる形で此方としては此処で君に働いて貰いたいと思っている。だが、此れは君の自由意思を阻害する目的ではない。君があの森へ戻る事を望むのであれば、協力しても構わん。

さあ上鈴。君の意思を聞かせろ」


上鈴は豊彦が雇いたいという意思を伝えてきた事にやや驚いていた。というのも、上鈴はそもそも妖怪であり、人間に害を為す存在である。其れをたった一ヶ月、監視付きとはいえ行動に問題が無かったというだけで雇う意思を伝えてくるとは上鈴は予想していなかった。寧ろ、都に突き出されたり、実験体になったり、処分(殺され)たりしてもおかしくないとすら考えて居た。


上鈴「…豊彦様、本当によろしいのですか?」

豊彦「何がだ?」

上鈴「…いえ、私が此処で働いても良いのかという点です。私は妖怪です。貴方方人間に仇為す存在なのですよ?」

豊彦「君の行動に問題は無かった。其れだけで十分だろう」

上鈴「…分かりました。私としても、豊彦様の意思に沿いたいと思っていた所です。是非とも此の屋敷で、貴方の下でお仕えさせて下さい」


豊彦は目を細くし上鈴に言う。


豊彦「…そうか。其れは良かった。儂としても、そう答えてくれるのはとても有難い」


上鈴は身を乗り出す。


上鈴「では豊彦様…」

豊彦「ああ。君を正式に雇うことにする。今日は仕事は無いが、明日から頼む」

上鈴「有難う御座います。この御恩は必ずや…」

豊彦「…期待しているぞ」

上鈴「…はい」


僅かに茶を飲む間を置き、


豊彦「…詳細は後日、永琳から伝える」

上鈴「分かりました」

豊彦「話は以上だ。後は自室に戻り、明日の支度をしておけ」

上鈴「はい。…では、失礼します…」


上鈴は、静かに立ち上がり部屋を出ようと…


上鈴「…ん?」

豊彦「…お前たち……其処で何をしている……」

上鈴「…え?」


上鈴が手をかけていた扉から手を離すと扉が開き、戸の裏で聞耳を立てていたと思われる使用人達が数人倒れてきた。まるで漫画である。


豊彦「………」

使用人女A「…えっと……」

上鈴「…………」

使用人女B「…そろそろお部屋のお掃除でも…なんて…」


何とも分かりやすい誤魔化しである。豊彦と上鈴は黙ったままなので何とも言えぬ重圧が使用人達にのし掛かる。


豊彦「…儂の命を忘れたとは言わんな?」


使用人達の肩が跳ね上がる。


豊彦「……知っていて聞耳を立てていたな?」


使用人達が涙目になっていく。


豊彦「………罰として、別館の掃除を君らのみでやってもらう。異存は無いな?」


使用人達は鼻を啜る。


豊彦「…………では、今すぐこなしてくる様に」


使用人達は泣きかけの表情で部屋を去っていった。上鈴の此れからは、何だか大変そうである。

PV(アクセス):268ユニーク(人):118突破です!皆様誠に有難う御座います!

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