エルフ奴隷2
「退屈だぞ、カイエン」
ニーナは屋敷のソファーに寝っ転がってゴロゴロしていた。
どうやら遊ぶ事にも飽きてしまったようだ。
「私の騎士団を用意しろ、どこかに戦争を仕掛けてやる」
「流石に武装集団は用意してあげられないかな」
「私に軍を任せてみろ、どんな軍団だろうが一撃で粉砕して見せる!」
じゃあなんでオークに国を滅ぼされたの?
とは聞かなかった。
聞いたら確実に切れそうだからだ。
「うーん、また今度ね」
「何もやる事が無い、退屈だぞ何とかしろ!」
「じゃあ、僕の護衛でも頼める? 街の中でも最近物騒だしね」
「おお、任せるが良い。襲ってくる敵を倒してやろう」
---その日の夜
この日も無事に商売を終えた。
ニーナはブーブーと文句を垂れていた。
「何も敵が襲ってこなかった」
「別に敵がいるわけじゃないからね」
「つまらん!」
「今日は有難う、助かったよ」
僕がお礼を言うと、ニーナは急に顔を赤らめた。
「……う、うん……仕事をしてお礼を言われたのは初めてだ。
前はいつも命令する側だったから……」
「そっか」
「……カイエン、またお前を護衛してやろう!」
「うん、お願いするね」
---カイエンの屋敷 深夜
ベッドで寝ていると、何かモゾモゾと蠢くものがあった。
長く青い髪が見えた。
僕の新しい奴隷だった。
彼女がベッドにもぐりこんできたのだ。
「何してるの、ニーナ」
「んん」
まるで抱き枕のように僕に抱き着いてくる。
それはいい、いいんだけど。
生足が僕の下半身に絡んでくる。
モデルのように形のいい脚が思いっきり蟹ばさみみたいに絡んでくるので身動きが取れない。
「暑いよ、離れてくれない?」
「もうちょっとぉ」
逃げようとするとすかさず絡んでくる。
もうちょっとと言いながら、放してくれる気配はない。
好感度が上がったのは感じていたが、まさか夜にベッドにもぐりこんでくるとは思わなかった。
「一体どうしたの?」
尋ねると、ニーナは少し黙り込んだ後ポツリポツリと語り始めた。
「……夜は怖い、嫌だ、国が滅んだ時の事を思い出す。
昼間護衛してやったんだ、夜はカイエンが私を護衛しろ」
ニーナはさらに胸の底をこぼし始める。
国では何不自由なく育った事。
オークの軍団に攻め込まれて全てを失った事。
再起を図ろうとして失敗し、仲間と思っていた者達に裏切られた事。
奴隷として売られ、絶望のどん底に叩き落とされた事。
初めて買われた主人にその日の内に犯されそうになり、必死で抵抗し返り討ちにしてやった事。
様々な不幸を体験するうちに、心が荒み自暴自棄になった事。
そんな中ここに辿り着き、初めて優しくされて泣きそうになった事。
ああ、寂しいんだな、と思った。
国が滅び、奴隷にされ、異国の地で一人でいる。
奴隷になる前はチヤホヤされていたんだろうに、心細くなるのは当たり前か。
「置いて行かないで、カイエン……」
ニーナは今度はしっかりと僕に抱き着いて、顔をこすりつけて来た。
僕とそう変わらない身長なのに、まるで幼児のようである。
長い青髪からは石鹸の匂いが漂い、モチモチの肌は僕に吸い付いてくるよう。
可哀そうな少女、憐れな元お姫様。
そういう対象としてみるべきではないんだけど……
正直言って、おっぱいが腕に当たって辛抱たまりません。
「なんでもするから、ここに置いて。私、何でもするわ」
「僕は君のご主人様だよ、安心して。誰にも渡さないから」
「うん、お願い。奴隷でも何でもいいから、私を一人にしないで」
何時の間にか、ニーナは衣類を殆ど脱いでしまっていた。
そのまま体をこすりつけてくるのだからたまらない。
今まで強気に振る舞っていたのも、不安な事の裏返しだ。
自国が滅んで一人ぼっちになってしまったのだ、不安に決まっている。
内心はきっと年相応の女の子なのだ。
「お願い、私を抱いてカイエン……寂しいの」
彼女は僕に癒しを求めていた。
傷を舐めて欲しいのだ。
本気で僕の事が好きな訳じゃない。
でも、それでも彼女は求めていたのだ。
ひと時でも心を休めるオアシスを。
それに答えるのは罪だろうか。
僕は飼い主としての義務だと考えた。
うわぁ、頑張ろう。
僕はニーナを抱きしめ、力強く抱擁した。
自然に互いの唇が触れ、僕達は素肌で触れ合う。
その夜、ニーナと滅茶苦茶セ○クスした。