表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
双極のレクトル 〜神書の使い手〜  作者: 無刀 神情
第三章 思惑
40/41

第15話

いわれてみれば、いたって普通のことだと自分でも思えてしまう。

これは一部の能力除けばランダムでひとりひとりが持っているということがわかっているからだ。


「ってことは美希はもう参加確定ってかんじ~」


幼馴染が学園対抗戦に出るということもあって拓也はすこし興奮気味になっていた。その一方で、さっきまで感じていた違和感が分かってすっきりした。


「大丈夫か」


「へっ?」


いきなりのことなのか、それともまだ頭が回っていないのか、ちゃんと聞きとれてないみたいだ。


「自分が出ることに対して不安はないのかってきいてるんだよ」


「ないと言えばうそになるけど、私自身はあんまりこういうのは好きなほうじゃないし、それに本当は不安だらけで私なんかがみんなの役に立つのかなって」


美希は俯き、だんだん声がか細くなっていた。最後の方はもうかすかに聞こえる程度で、よほどのプレッシャーがあるのだろう。


それでも、美希はなんとか顔を上げて言う。


「で、でも、椎名先輩やみんなに必要とされてるなら私もがんばらなきゃっておもうの」


「ほんとどこの誰かさんとは違ってね」


まださっきのことを根に持ってたのかよ。どんだけ一緒にされたくないんだよ。

さすがに親友として傷ついてしまう。


「まあ、それでも美希自身がそういうのなら俺たちがとやかくいうことはないよ。自分らしくかんばればいいよ」


拓也のことはさらりと受け流して、そう言って美希を励ます。


それを聞いて元気づけられたのか、どうやら普段の調子に戻った。


「うん、二人ともありがとう。そういえば―――――」


「13番の札をお持ちの方は5番窓口までお越しください」


「あっ、私の番号だ、それじゃいってくるね」


美希がなにかをいいかけたが、アナウンスに遮られて結局なにを言おうとしたのかわからなかった。



最近はなすことがないです、はい。(ぼっちなんかじゃないんだからね)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ