第2話 (後半)
「それはそうだけど白鳥さんの実力なら一番じゃなくてもあの人数だし入ると思うよ」
「高校に進学して個人戦から団体戦に変わったからね」
「そんなもんかな」
「そうだよ」
美希がうんうんといわんばかりにうなずく。
「なんだなんだ、おまえは白鳥さんに入ってほしくない理由でもあるのか。どれどれこの俺がきいてやろう」
改めて言われると返事に困る。無意識のうちにあいつを避けていたのかもしれない。確かにこれ以上関わりたくないけれども。
「い、いやなんでもない」
言葉が詰まって、結局返事を適当にながした。
「でも白鳥さんってよく誠一のことについて言ってるよ」
「へえ~」
「なんていってだよ」
「次あったら絶対ころしてやるんだからとか、あんな変態男なんて目の前にいたらいますぐにでも殴りたい気分よっていってるよ」
「それはそれはまた結構な恨みをかってるな。お前どんなことやらかしたんだ」
「いや、そこまでは」
正直あれは不可抗力であって自分から望んだ結果ではない。幸い、屋上の時は誰もいなかったし、決闘の時もどうにかちょくちょく噂をされている程度に済んだ。
「そうか、お前のことだから色々やってそうだけどな」
「誠一、白鳥さんにこれ以上迷惑をかけたらだめだよ」
「だからなんもしてないって」
ここでまた余計なことを滑らせてしまっては今の状況よりさらにひどくなりかねない。
「それよりもうすぐ授業がはじまるだろ。お前らも早く席に戻ったほうがいいぞ」
休憩時間が終わり、授業が始まった。当然、暇になったら授業を抜け出しては校内をうろうろした。
ようやく暇ができたので、これからは毎日あげていこうと思います。




