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第3話
「いってきます」
「お母さん、学校いってくるね」
「いってらっしゃい。二人とも気をつけてね」
台所からお母さんの声が聞こえた。
「誠一、そういえば今日は3・4時限目に実技の授業があるから流石に参加してよ」
いつものように4人で話しながら登校しているとふいに美希に話しかけられた。
「そうそう、お前実技だけは成績いいんだから」
「おにいちゃんからそれを取っちゃったら、ただの堕落した人間になっちゃうよ」
流石に妹にそこまで言われるとおにぃちゃんは傷ついちゃう。
「お前ら、俺をなんだと思ってんだよ」
「ダメ人間に決まってるでしょ」
「おにいちゃんは私がいないとなんにも出来ないもんね」
二人して俺をバカにするなんて。
「ほら、早く学校にいくぞ」
とりあえず話をそらして、その場から逃げる。
「あー、こら逃げるな」
そんなことを言われても、いつまでもバカにされ続けるわけにはいかない。
そしていつものように、学校に行き、授業をサボるために校内をうろうろした。
今日はちょっと短いです。本当は授業まで書きたかったのですが、きりがいいところでやめました。