プロローグ ある日の午後
推理に挑戦した昔の自分を、思いっきり殴ってやりたい。
ほぼノープランなので、更新は不定期です。
一体、ボクの人生には意味があったのだろうか?
そんなことを、ボクは両親の前で考えていた。まぁ、両親と言ってもすでに絶命しているのだが。
「たぶん死んでるんじゃないかなー」とは思うけど、どうだろう?確かに両手両足が千切れていても人は死なない、かな?たぶん。でも、この状態で2時間も放置していたらさすがに死ぬと思うんだ。っていうか、生きているほうが驚きじゃない?
ボクは壁に張り付いている父親を見上げた。その口からは切れかけている舌が見えており、歯という歯は一切見当たらない。いや、欠片程度ならあるか。胴体には先端の尖った鉄パイプが無数に刺さっており、そのおかげで支えられていると分かる。
次に、絨毯に転がっている母親を見下ろした。頭の半分は潰れており、腹部からは細長い腸がはみ出ている。顔は恐怖と苦痛で歪んでいた。なんとなく、人間の本性が見え隠れしている死体だ。
最後に、兄の方に視線を移した。兄は両親と違って、手足は付いている。体から独立しているのは、首から上だけだ。いや、この場合、独立しているのは体なのだろうか?心臓を源と見るか、脳を源と見るかで論議が起きそうな題材だ。何か、某小説にこういう表現があった気がする。
そんなことは、さて置き。
兄の頭はテーブルの上に飾ってある。両目の瞼と唇はホッチキスで止めてあり、耳は両方とも削ぎ落とした。鼻の上に包丁で穴を開け、髪の毛は頭皮と共に剥いである。
うん、やっぱり兄が一番バランスがとれている。元々、顔は良かったおかげだろうか?それとも、ボクの殺し方がいいのか。いやいや、ボクはまだ駆け出しだ。調子に乗るのは良くないな、うん。
そういえば、妹はどうしたんだろう?殺した覚えがないから、まだ生きているんだろうけど。でも、どっちでも良いか。妹は最初から殺す気はなかったし、ここに居ない方が都合がいい。だって、今誰かに会うと――――
――――殺してしまいそうだから。
妹にはまだ生きていて欲しいからね。彼女はきっと美人になって、人生を謳歌するだろうから。
さて、とりあえず。この返り血をどうにかしよう。
遠くから近付いてくるサイレンの音を聞きながら、ボクは、自分の体に包丁を突き立てた。
感想・誤字の指摘など待っています。
推理モノになるかどうか不安です。もしかしたら、途中でかわるかも……。
それでも良いと思う人は、次回もよろしくお願いします。
嫌だと思う人は、申し訳ございません。