悲鳴
夜空にキラキラと輝く星はきれいです。鮮やかに光る星星は赤や黄色、青と色とりどりです。星たちは闇夜に浮かんでいるようです。
「きれいなお星さま。お月さまもきれい。」
ホーホートが言いました。ホーホートは初めて夜空を見ました。今までは夜外に出ることは許されていなかったのです。夜外に出ることは、とても危険だったからです。ホーホートは初めての夜のお出かけにとてもワクワクとした気分です。ホーホートはお城から外に出てきました。
ホーホートはお城の周りを歩きます。川の方に向かいます。水の流れる音が頼りです。ホーホートはつまずかないように気おつけて歩きます。
夜の河原にはホタルが飛んでいました。草むらで明るく光る無数のホタルは幻想的です。ホーホートは一匹一匹の小さなホタルに生命を感じました。ホーホートは夜の冒険でとても満たされた気分になりました。
ホーホートが大人になる頃には、お城の街も大分発展しました。もう、夜に輝く星は見れません。街の光がとても明るいからです。もう、夏の夜にホタルが飛ぶこともありません。川の水はずいぶんと汚れてしまいました。
街は豊かになりました。でも、誰かが悲鳴をあげています。ホーホートは誰かの悲鳴を聞きます。でも誰の悲鳴でしょう。その悲鳴は荒れ果てた世界のものでした。
「助けてくれ。お願いだ。もう限界だよ。」
悲鳴は今でも聞こえてきます。




