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大根と王妃①  作者: 大雪
エピローグ
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エピローグ

 愛しい子。

 可哀想な子。

 不憫な子。

 貴方は選ばれてしまった。

 失われた力の継承者の一人として。

 貴方の中に眠るその羽は必ずや目覚めてしまうだろう。

 『調律師』。

 遙か昔、あらゆるものを調律し、そして狂わせる力を持った存在。

 『枷』達がいつしかそう呼ばれるようになった。

 『枷』。

 『完未』に異常なまでに愛され、最後には『完未』達によって殺されるべき運命にあった者達。

 彼らは最後の『調律師』――『枷』を除いて全てがその残酷な運命のもとに散っていった。

 果竪。

 貴方に待っている未来は酷く酷なものかもしれない。

 きっと奴らは貴方に気づいてしまう。

 自分達を後一歩まで追い詰めた……最後の『調律師』と同じ力を受け継ぐものとして。

 最後の『調律師』が討ち漏らした残酷な運命に翻弄されるに違いない。

 だから……果竪。

 貴方にはあらゆる困難が襲い掛かる筈。

 けれど、私は願いましょう。

 私達は願いましょう。

 たとえ真っ黒に塗りつぶされた未来が待っていようとも。

 一筋の光を貴方がつかみ取れる事を。

 愛しい子。

 可哀想な子。

 不憫な子。

 けれど、その瞳に強い意志の光を宿す美しき子。

 その運命に押しつぶされないように。

 貴方が進むべき道に迷わないように。

 どうか貴方に幸あらん事を願いましょう。

 『枷』を、『調律師』を受け継ぎしもの――果竪。

 あなたの未来に一筋の光がさすことを。


 ――あなたに大いなる幸あれ!!――


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