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大根と王妃①  作者: 大雪
プロローグ
1/62

プロローグ

大根と王妃1~3を纏め、大幅な加筆修正を行ったものなので、同じ部分あり、また大きく違う部分ありとなっております。


前のと比較しつつも楽しんで頂ければ嬉しいですvv

 遥か昔、『枷』と呼ばれる者達が居た。

 遥か昔から、『完未』と呼ばれる者達と、『それ以外の者達』が居た。

 『枷』は『調律師』とも呼ばれ、創世の世より世界の安定と『完未』の為に存在し、『完未』は世界を支える為に存在した。

 『完未』は完全。

 『完未』は完璧。

 『完未』は孤独で不幸。

 ただ、『枷』のみが『完未』を制御出来、自由と選ぶ権利を与えた。

 『完未』は『枷』を愛し、『枷』は『完未』と共に生きることを願い、『それ以外の者達』は『完未』を愛し求め、『枷』を憎み殺していった。

 『枷』を殺せ、『完未』を得るために。

 その狂気はいつしか、新たな混沌を生み出し、『枷』達の大量殺戮と共に幾つもの悲劇を引き起こしていく。

 彼らは知らなかった。

 『枷』の重要性を。

 『完未』は『枷』無くして生きる事が出来ないという事を。

 それでも、後の最後の『枷』たる少女は、後に起きる暗黒大戦に、一筋の希望を与えた。

 貴方達が自分で選び支えるのよ――。

 その力を輝く数多の羽へと変え解放して全世界へと放たれたそれは、数多の光となり、あらゆる世界に生きる全ての者達の元へと届いた。

 それは、『完未』と呼ばれる者達にも。

 そうして……――この世で最後の一人たる『枷』は消えた――。

 だが、その物語は真実のほんの一部だけしか伝えていない。

 その裏に『完未』と呼ばれる者達と『枷』と呼ばれる者達の悲劇と惨劇。

 そして最後まで運命に抗った者達が居たという事を隠して――。

 知るのは、『完未』達だけ。

 創世の始まりから続く『完未』と『枷』の因縁が――。

 その時、音を立てて――。

 愛しているわ……。

 それが、『調律師』と呼ばれた『枷』達の最期の願い。


 千年後――。

 例年に見ない大雪のある日、山奥の小さな村に美しい稀人が現れた。

 洗礼された高貴さ漂わす麗しい母子。

 特に息子の美貌は誰もが恐れにも似た陶酔を覚えるほど。

 純白の長髪と雪白の肌、輝く紅玉の瞳に薔薇の紅唇。

 繊細で儚い優美な母譲りの美貌は、穏やかで優しげな母と違い、まるで気高き氷雪の女神そのものだった。

 ある日、成長した彼は村から姿を消し、故郷から遠く離れた大戦の激戦地にて再び姿を現わす事となる。

 後に天界にて、『暗黒大戦』と畏怖されるそこで功績を挙げた彼は、新しく即位した天帝と十二王家によって一国の王に封じられる。

 名を萩波(しゅうは)

 凪と時化。

 その二つと水を司りし凪国(なぎこく)の初代国王として君臨する――。



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