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異世界転生したら魔王でした  作者: アブラゼミ
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第四十三話「ぷれぜんと・ふぉー・ゆー」

 クリスマス。

それは東の王国の英雄が人喰いオーガを討ち取った記念日。

その英雄の名前をとって名付けられた日。

彼女の栄光を称え、家族や恋人や友人同士でプレゼントを贈り合う風習が東の王国から世界に広まって世界的なイベントになった日である。

「俺の知ってるクリスマスと違う!」と魔王様はおっしゃってたけどちょっと何を言ってるのか分からない。


「…うーん、何をプレゼントしたらいいのかしら」


『サロン・ド・エリザベス』の店内で、休憩時間中に私は頭を悩ませる。

「プレゼントはわ・た・し♡」はお誕生日の時にやっちゃったし、私があげられる物は大体魔王様にあげちゃったし。

魔王様は毎年ティーカップやアクセサリーやお風呂グッズなどセンスのいい物をくれるだけに余計に悩ましい。魔王様が私のくれる物なら何でも喜んでくれると分かっていても。

とりあえず私は、人に聞いて見る事にした。




******************************




「クリスマスプレゼント? 私は今年魔王様に絵の具セットをプレゼントする予定だぞ。魔王様は絵を描くのがお好きだからな!」

「あ、意外とまともだった」

「意外とはなんだ意外とは…。普段お世話になっているだけにさすがに私も空気くらい読むさ。それにしても自分の名前がついた記念日が世界に広まるというのは恥ずかしいな…」

「東の王国の英雄って、アンタだったのね…」


………

……


「クリスマスプレゼントか? 我はマーガレットに木彫りの人形やアクセサリーを毎年送っておるぞ。マーガレットからは手編みのマフラーや手袋やセーターをもらっておるな! これがとても温かいのだ!」

「はいはい、熱々でよかったわね。手編みねえ……今からだと間に合わないかしら?」

「エリザベスは手先が器用だしできるであろう。マーガレットに頼んでみようか?」

「うーん……今年はやめておくわ」


………

……


「クリスマスプレゼントか! ウチはお金がええな!」

「はいはい。じゃ、またね」

「ちょっ!? エリザベスの嬢ちゃん、聞いといてそれはないやろ!」


………

……


「クリスマスプレゼントですか…。吾輩はケーキなんかいかがかと思うのですがどうでしょう? 魔王様も『クリスマスといえばケーキだろ!』とおっしゃってましたし」

「でも今年も大食堂のディナーでケーキ出るでしょ? ガーさんの特製ケーキが」

「まあそうですな」

「じゃあやめておくわ。お菓子作りも得意じゃないし」


………

……


「クリスマスプレゼントにもらってうれしいものか……ちょっと思いつかないな」

「チッ、役に立たないわねこの童貞デュラハン」

「ど、どどど童貞ちゃうわ!」


………

……


「ヒャッヒャッヒャ! 魔王ならエリザベスの嬢ちゃんからもらえるものなら何でもうれしいと思うぞ! じゃがここはひとつ『何でも好きな事をさせてあげる権利』なんぞどうじゃ?」

「もうあげた事あるわよ」

「ヒャッヒャッヒャ! あげた事あるのか…」


………

……


「う~ん、あまり参考にならなかったわね」


 ミノさんの奥さんのマーガレットさんに手編みを習うのは来年使えそうだけどほとんど役に立たなかった。

どうしたものかしら…

悩んだ私はとりあえずお風呂に入ろうとして……あるプレゼントを思いついた。




******************************




「あー…今日も疲れたなあ。うん? 何だこれ?」


 仕事が終わってクリスティーナのラブラブアタックを振り切り後は寝るだけのクリスマスの夜。

自分の部屋に戻ると枕元に何かが置いてあった。


「エリザベスから…?」


プレゼントの包みの横にあるキスマーク付きのメッセージカードで、誰からのプレゼントか察する。


「…毎年変なのが多いから不安なんだよな。今年は何だ?」


 毎年エロ方向に走るエリザベスはやっぱりサキュバスなんだなと思わされるのだが今年はやけに軽くて不安が余計に募る。

包みを開けて取り出してみると…


「…oh」


 やたらと扇情的な黒のレースが入ってましたとさ。

これ、エリザベスのだ…。『契約』の日に着けてるの見た事あるもん…


「…」


俺は今度の『契約』の日に返すために、プレゼントの包みの中に戻す。


「…うん、アイツ今度お仕置きだな!」


 俺は今年西の国で見つけた可愛いぬいぐるみをプレゼントしたのにエリザベスの奴! 「普通でいい」って言ってるのに! なんで変な方向に走るんだ!


「…」


 まあでも、プレゼントされたのにそのまま返すだけっていうのはちょっとな。

エリザベスも俺に喜んで欲しいって思ったんだろうし。

俺はエリザベスのプレゼントをもう一度取り出し、その晩一緒に抱いて寝た。

ちなみにエリザベスも、俺のプレゼントしたぬいぐるみを俺だと思って抱いて寝ていたそうだ。

ぬいぐるみには、あちこちキスマークがついていた。

魔王軍幹部 苦手な事


魔王 早起き・手先の器用さが求められる事

クリスティーナ 部屋の片付け

ミノさん 走る事

マキシム 掃除

ティル 力仕事

ガーさん 戦う事

エリザベス 特にない

ハカセ 3食食べて寝る事

クロカゲ 特にない

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