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今だけはサキソフォンに

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

恋愛です。R15です。

苦手な方はご注意下さい。

特に吹奏楽部でサックスやってる、やっていた方々(私もだよ!!)、お逃げ下さい。

不愉快に思われるかも知れません。


関係ないですけど、

リコーダーと指使いが似てる、他の楽器よりも音が出やすい、等々、初心者には比較的オススメです。

でもやってからが結構大変。音質良くするのに結構かかる。

人当たり良いけど、中々心開かない人見たいで好きですよ。


※最初は嫌っていた人間から。

よし。今日は熱烈なキスをしよう。首に腕を廻して、舌を入れる熱烈なキスを。そしたら、良い声で鳴かせてくれるだろう。


俺は今、同棲中の女と熱烈なキスを交わしていた。彼女の方から腕に手を回し、離れられない状態で唇を合わせる。ご丁寧に舌先が入り込んで、俺の口腔を弄り回す。湿った舌同士が合わさって、互いの唾液が混じり合う。時折苦しいのか、くぐもった声が互いの喉から響く。

「ふっ……ぐ」

キス自体は別に珍しい事では無いけれど、こうも離れられ無いように密着した状態で交わすのは、随分と久しぶりだった。

漸く満足したのか女の方から、顔が離れて行く。伸びた舌先から糸が紡がれ、唐突に切れる。中々に扇情的な光景であった。

「珍しいな。こんなキスすんの」

「私、吹奏楽部のサックス担当だったんだよ」

「は?」

女は俺の質問に返す事無く、さも当然のように言った。目は爛々と輝いている。

「最初は嫌いだった。音は大きい癖に、フルートやクラリネットと違って、そこまで求められて無い様な気がしてたから。でもバックで支える低音に惹かれた。今は好きだよ。大好き。君と同じ」

そういや、この女の最初の第一印象はそれ程良くなかったな。良く響く声で話し、悪目立ちをしていた。でも接するに連れて、盤上を良く見て支えている姿に惹かれた。楽器と担当は似るかも知れない。まぁ、それは置いといてだ。

「サックスってさ、ストラップって言って、本体を支える為の首飾り見たいなの付けるの。んで、マウスピースって言う、息を吹き込む部分があんの。でも金管楽器と違って、口に当てるんじゃないの」

そう言うとまたも口を密着させて、舌を合わせた。歯茎を荒し回るような真似をせず、淡々と舌先を絡ませ合う。

「こうやって、口の中に入れて息を流すんだ。その事を思い出したら、無性に恋しくなった。滅茶苦茶キスがしたくなった。ストラップ付ける様に首に巻き付いて、口の中に舌入れるキスがしたくなった」

弾けんばかりの黄金の笑顔があった。あぁ、女は今、黄金の楽器になったのだ。

「良い声で鳴くんだ。低い良い声で」

「知ってる」

彼女が求めるものを察し、黙って腰に手を回す。鳴かせてやるよ。お望みのまま。

以下、何でも許せる方向け


首締めの話、前にしたと思うんですけど。

サックスって首の後ろで本体を支えるんですよ。

んで、そんなんで首閉まってたから、音出せないよなぁと。(吹奏楽は息が命です)

あと、恋人扱いしていた話からの連想ゲームです。


ストラップは腕、マウスピースは口、吐かせる音は声。

最初は互いに嫌ってましたけど、何時の間にか私の相棒で、恋人でした。

良い声で鳴きましたよ。優しいテノールで。


この時点で、あの子に対する侮辱に取られて無いかが心配です。

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