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高校に通うことになった二人
あはは…。なんか、すごい事になってしまった。
「神さんって、名前かっこいいし、顔もイケメンだね」
そんな、女子の会話が耳に入る。
「おいおい!あの黒さん、かっわいいなー」
そんな、男子の会話も耳に入る。
神雷気と黒蒼莉。この二人、あの電気神と貞子蒼莉だ。なぜか二人とも、僕の学校に通う事になった。しかも、田舎なせいでクラスが一つしかないので同じクラスだ。
「じゃあ、林の右か左隣りにどちらか座ってくれ。おい、林!二人に学校の事を教えてやってくれ」
数人の男女にギロッと見られた気がするが、気にしない。気にしてはいけないやつだ。
「…はい」
僕は、担任の先生に小声で返事する。
僕の席は、窓側から二列目で一番後ろだ。昨日まで、窓側から一番目だったが、無理やり移動させられた。いじめだろうか?
「「へー。悠芽が隣の席ね」」
二人の声がハモった。二人は互いに睨めあったが何も話さなかった。
「「よろしく」」
…。ハモりすぎだろ。