あ、悪魔!?
「ぎゃあぁぁー!!」
このジャミファンの叫びで、僕は目が覚めた。午前3:46だ。
「うっさぁーい!」
僕の隣の部屋に住んでいる電気神が言う。
ジャミファンは迷惑な魔人なのかもしれない。
「だっ、だってぁぁぁー!」
「本当に追い出そうか?あのさあぁぁーーーー!!」
僕は、部屋から出て廊下を見て叫ぶ。
き、気持ち悪い。
「んだよ。悠芽まで、叫ぶぅ、アアアアアアーー!」
普通の人なら、叫ぶ光景なのだから仕方がない。
「みんなして、どうしたの?あれ?これは…。
大量のゴキブリ
だね…」
この家に、神経が異常に図太い奴がいた。
「この量、殺せる?(数匹なら殺せるんだけど…)」
ジャミファンが蒼莉に、ゴキブリに怯えながら尋ねる。
「いやー。流石にこれは…」
「だよねー。うーん。どうしよう」
ジャミファンの魔法でドアを開けていても、ゴ%#£が入ってこないようにはしてあるが、気持ち悪いので皆閉め、ジャミファンの魔法で頭で会話をしている。
「あいつならできるかもしれない」
蒼莉が決めかねたように言う。
「あいつって、あいつ?」
電気神が嫌そうに聞く。
「うぇー。嫌だ」
「でも、これを一気に殺せるのは…」
「「そうだね(な)」」
電気神とジャミファンの声がハモる。
「あいつって誰?」
「そっか…。悠芽は知らないんだったね。悪魔、フォルジュール」
ガッタン。リビングの方で音がした。これは、蒼莉が家に来た時を思い出す。
「はーい。誰かなぁ?あたいを呼んだのはー」
廊下に来る足音が聞こえた。
「うぅーん。この家、次郎くんと同じような匂いが微かにするなぁ。ん?大量のゴキブリ退治で呼ばれたのかなぁー。まあ、呼ばれたのは良いんだけど…。一体誰なんだろぉー。次郎くんは、もうこの世にいないから…。あいつかな…」
廊下が一瞬光り、がさがさという音もなくなった。
「蒼莉ぃ?いるんでしょぉ?きっと、ジャミファンちゃんに頼まれたんじゃなぁい?」
悪魔に誤魔化しは効かないと頭の中で、3人がそろって言った。
「ん。そうだけど?」
仕方なさそうに蒼莉は言った。
「久しぶりぃー。26年ぶりかなぁ?あ、でも次郎くんの葬式で会ったからぁー。何年ぶりかな?まあ、良いや。…。貴女がここに住んでいるって事は、悠芽くんが居るんだ。どんな、悪感情を持っているんだろぉ。次郎くんと同じかもなぁ」
「失せろ。悪魔が。我は、悪魔族たちが大嫌いなんだ」
「あーら、電気神もいたのぉ。ふん。あんたがいるんなら、あたいは今すぐに消えてやるよ」
「聞き分けのいいやつで良かった…。って、お前、何してんの?」
僕は、廊下に出て良いのだろうか。よく分からない。ジャミファンの魔法で頭で会話をしていたのに、急にプツリと切れてしまった。
「ん?見たくないなら、視界に入らないようにすれば良いかなぁーって思い、妖精サイズでーす」
「「……。帰れよ」」
電気神と蒼莉の意見が初めて(?)一致した。
「いやよぉ〜。あたい、悪魔族から追放されたからぁ、家に戻れないのよぉ。どうしたら良いと思うぅ?」
「「知るか。別のところに行けよ。この家は、満員だから」」
誰のせいで、満員になったのか、考えろ!
「あのー、はじめまして。ジャミファン様のファミリアのアンです。フォルジュール殿は、悠芽様に会いに来たのですか?それとも、蒼莉様に会いに来たのですか?」
「どっちもよぉ〜。さて、悠芽くんは会ってくれるかしらぁー!?」