表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/30

第13話 襲撃

たまには登場人物紹介など…

生まれた時、この時点より5年前

リック・ブラウン

種族 :人間

性別 :男

年齢 :0歳

婚姻 :未婚

二つ名:無し

所属 :無し

戦闘 :無し

魔法 :攻撃UK防御UK補助UK

外見 :赤ん坊

記憶が無い転生者 母親の事は女神の如く信仰している。

読書に夢中 暇があったら体力づくりに勤しむ 回りからはハイハイにしか見えない。


「そんな子供は普通じゃないのじゃ!」

特別ゲストさんからの一言でした。

「妙な視線を感じるな、レビン気がついてるよね」

「ええ、洋服店を出たあたりからですね」


宿へと戻る所で監視されているような視線を幾度か受けたのである。

わざと店に立ち寄って確認したのだが2人の男が交互に見張っている。


「捕まえますか」

「流石になにも手出しされてない状態だと厳しいな。

身分を明らかにしても無駄な争いになる可能性もある。」

「では警戒だけしておきましょう」

「頼んだ」


リックとレビンは店に立ち寄っては旅の材料を買いつつ情報を交換して、歩き出すとエリーゼとフィーナをリックが誘導しながら、レビンが背後からの奇襲に備えた。


しかしながら宿についても一向に襲撃される事はなかった。

目的は判らないが、折角の町だというのに寝ずの番が必要になってしまったのが残念である。


部屋は二部屋に変更して、交代でレビンとマークが警戒する事になった。



◆◇◆          ◆◇◆          ◆◇◆



時計も無い為に時間は不明だが月の位置からみておよそ深夜の2時頃だろう、5名の黒装束の男達が宿屋に忍び込んできた。


目的はリックの部屋であったことから昼の尾行者で間違いはない。


実はこの男達は冒険者を名乗っては護衛をしながら盗賊行為を働く者たちだった。

普段は町で護衛を引き受けて襲う役と別れて行動して、目的地の附近で襲撃して雇い主のみを逃がしては報酬を受け取り、同時に商品を受け取るという犯罪行為を繰り返していたのである。

偶々冒険者組合(ギルド)でリックの受け取った金額を目にしたこの男達は普段では行わない盗賊行為に走った訳である。


5歳の子供達に護衛がたった2名である。そこに大金が転がっているのならば躊躇するという選択肢を男達は持ち合わせて居なかった。


「ヘッこの時間なら草木も眠るってもんよ」

「ま、起きてたとしても問題ないぜ」

「たった二人の護衛なんざ囲んでやりゃイチコロだぜ」

「これで400000たあ美味しいな」

「馬鹿だなおめえ、450000は持ってるぜ」

「馬鹿はおめえら二人だよ、普通に旅しててあの身形だぞ。

 少なく見積もっても倍は持ってるさ」

「そうだな、倍以上は留学費用として持ってるな」

「そうだろう、そうだろう」

「だが、1エルンたりともお前等にはやらんがな」

「「「な!」」」


何気なく会話してる所が間抜けなのだがまさかこの暗がりに背後から音も無く忍び寄っている者がいるとは思わなかったのだろう。


レビンとマークは止めても無駄だし自分達よりも強いリックが動く事に反対意見は出さなかったのだが、まさか盗賊の背後から声をかけて驚かすとは悪戯のレベルを遥かに超えた悪不作戯わるふざけであった。


驚かされた男達は全員振り向いた瞬間に電撃を喰らって失神した。

これこそ哀れな結末で、話をしている間に床に撒かれた水からの一撃であった。


レビンが宿屋の責任者を呼び、マークが盗賊達を縄で括って納屋に閉じ込めている間に兵の詰め所に連絡を頼んだ。


取調べが始まって黙秘を続けた盗賊達だったが、実際に踏み込んだ所を捕縛されていた為に魔術によって自白に追い込まれ、それまでの罪科が明らかになったのである。



◆◇◆          ◆◇◆          ◆◇◆



逮捕協力者に感謝したいという事で出発を遅らせて領主の館へと訪れる事になってしまった。どの道事情聴取の関係で一日は足止めされると考えていたので招きに応じる事となった。隣国でしかも国境を守る領主ともなればそれなりの権力者である。


貴族である事などなんとも思わないリックではあるが其の辺りの常識は備わっている。


「お初にお目にかかります。リックブラウンです。

旅の身なればこのような服装で参上し申し訳ありません」

「初めまして、リック・ブラウン君、ボルテウスです。

まあ余り堅苦しいのもなんだね、いやマリー様の面影がある」

「祖母を御存知なのですか」

「ああ、こう見えてマリー様の剣術指南役だったのだよ」

「祖母が剣術…」

「おや、知らなかったのかな。

王族の姫にしておくにはもったいない程だったのだよ」

「いえ、母も魔導師にしては剣術にも通じてましたから。

聞けば成程と…はぁ」

「ハッハッハ、いやあリック君と会う事ができて嬉しいよ。

例の混乱を鎮めた話も聞きたいしね」

「自慢して話す程の事はしていませんよ」

「まあ、そう云うことにしておいた方がいいね。

うん、さすがマリー様の孫だけある。

私は辺境伯としてこの地を長く治めてるから情報は早い方だ」


なるほど、要注意人物でもあるという事か…


「そこでこんな物を用意してある。

今回の盗賊退治の礼だと思って受け取って欲しい」

「これは、有り難う御座います」

「うむ、とても5歳とは思えぬな、クルネヴィアが羨ましい」

「伯爵がいるエスタットも問題はないでしょう」

「それが近頃はきな臭い話が多くてな…」


何処の国でも権力争いなどは絶えないものである。エスタットもその例に洩れなかったらしい。

クルネヴィア王国の情勢が安定した事で一応は下火になっているが気をつけて通過するようにと教えられた。リックは受け取った通行手形と兵装一式の礼を述べて館を辞した。



◆◇◆          ◆◇◆          ◆◇◆



「将来が楽しみになる少年だったな、

この国もクルネヴィアと共にあの子に臣従するかもしれん…」


リックが立ち去った後、ボルテウス伯爵はそう呟いた。辺境伯として30年近くこの地を治めてきただけあって国外についても独自の情報網をもっているのである。細かな部分までは判らないが、あの少年が反乱を収め、国力を倍増させている存在であると見抜いていた。


「ワシが生きている間にでも何かあれば力にならなければならん」

そう思い立つと、日々鍛錬を続けている老剣豪は、日課の素振りを行うべく剣を携えて庭へと歩いていった。

書き溜めがある程度いけば時期をみて一気に投稿もしたい…などとも思いつつブックマークを地道に増やすほうがいいのじゃないかと自問自答の毎日です。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ