新型砲(案)
今度は新規設計の砲に着手
ミリアはまず、既存の砲をパーツに分けるところから始めた。
砲身、砲身を支える台、車台の計3パーツ。
そして、拡張性を考えて砲の口径を150mmと203mmに設定
基本的な構造は同じであるが、203mm砲は町の防衛用として機動力は考えていないため、車台は無くすつもりである。
150mm砲から設計に入った。
砲身は砲弾が直接触れるところと下部の支えるところで分け、砲弾を放つ時の反動を受け移動する部分、車台と連結して固定されてる部分とした。
車台部分は、歯車式の旋回装置を1つ追加して仰角を変えられるようにした。車輪には鉄の板を張り付け強度を上げる。
次に砲身周辺に取りかかる。
砲身を支えるパーツを円柱状にし、その中に機械油を入れピストンにする。
そのピストンの棒は鈎状にし末端を砲尾に接続する。
この装置は、油の特性で圧力が加わると比例して反発力が強くなり、逆に圧力が下がると元に戻そうとする力を利用している。
このピストンを逆にした物を隣に付けて、砲身を戻す力を追加。
この二つの装置と車台を接続して、進化した砲ができあがった。
やはり、ミリア一人で製図をしていたので2週間時間がかかってしまった。
「ようやくできた・・・203mm砲は後回ししよう、私がもたない・・・」
「ずっと籠もってたようだが生きてるか?」
「かなりきつかったけどなんとか・・・ところでこの図面通りにお願いね」
「無理しすぎだ、製造はやるから休め」
ミリアはそう言われると家に帰った。