ヴィーレ村にて
士官学校を卒業したあとのヴィーレ村にて
「ただいま」
エーリッヒ・テレジア「おかえり」
「ミリアちゃん、3年間見ないうちにだいぶ大きくなったね」
「やえてよお母さん~」
「今日はゆっくり学校の話を聞くからな」
「はいはい」
そういうとリビングの椅子に腰かける。
3時間ほど話し込む・・・すると
玄関から声が聞こえた
「すみませーん ミリアちゃんが帰ってきてると聞いてきましたー」
「ヤーク久しぶり!こういえばヤークに士官服見せて無かったね」
ミリアはまだ着替えていないため士官学校の士官服を着ていた
「す・・・すごく白い・・・おまけにミリアちゃんは髪の毛白いし・・・肌も白いし・・・ほとんど白じゃないか、私も学校に行きたかったな~馬鹿だけど」
「そんなにしろいかな・・・・」
「あれ・・・学校行く前は私より小さかったのに急成長した?」
ヤークが胸を見てテンション上がっていた
「身長の方は何も言わなないのね・・・」
ミリアはそういいながら自室に行く
「やっぱり私の部屋が一番落ち着くわー」
「わかるわかるー」
二人はベッドに腰掛ける
ミリアの部屋は4畳半くらいの大きさで窓が一つあり、その下には6年前に開発した後装式マスケット銃が飾ってある(試作1号)部屋の半分は本棚で埋まっていて
10歳の頃夢で見た物を書いた本も入っている
「ねぇ、ミリアちゃんその士官服着てると指揮官っていうより男装してる姫様みたいな感じだよ」
「そんな感じか~私にはわからないけど」
「サーベル持って馬乗ってるとばっちりだよ?」
「あまり興味が無いんだけど」
「残念だねぇ・・・でも部隊持つとその部隊の士気はものすごく高くなりそう」
「部隊を持つ・・ねぇ・・私に出来るかな」
「ヤーク、もし私が部隊を持つとしたらその副官やってくれるかな?」
「学のない私でいいのならやるよ」
「決まりかな~」
「この後町をぶらぶらしない?」
「あの店に行きたいし行こう」
二人はミリアの部屋を出た
町の中心から鍛冶屋「鉄の意志」のある南東に伸びる道を進む
「この空気、この匂いやっぱりいいわ~」
「士官学校あたりとは違うの?」
「やっぱり違うね~なんていくか・・・形式がかかってるっていうか堅苦しい空気に包まれてるよ、でも私がいたところは微妙に違ったけどね」
「そのあたりは軍なんだね」
建物の陰から複数の視線が感じられた
「何か見られてる気がする」
「そりゃ士官服着てるからだよ」
「やっぱりそうか・・・・」
そんな会話をしながら進んでいく、入学式前にはなかった物、改装された物が多く真新しさがにじみ出ていた
「そういえば町こんなに整理されてたっけ?柵も太くなってるし」
ヤーク「そうだね~あれから族長がフラプライダを併合したトレドニアがこの街を攻撃するかもしれないということで集中的に作ったところだね」
「お父さんねぇ~」
南東の門を潜る
そこからしばらく歩くと鍛冶屋「鉄の意志」が見えてくる
相変わらずの小さめな鍛冶屋である
「おじさんおひさ~」
ミリアは元気よく入口のドアを開けた
「何事だ!ん?士官が何用か?」
「私だよミリアだよ」
「ミリアなのか?でかくなった」
「あれから3年ですからね」
ヌル「そういえばあの銃は120丁ほど余分に作っておいたよ町と契約して出してる利益をここに使ってるから店は相変わらずだけどな」
「ほうほう」
「話長くなりそう?」
「長くなると思うよ おじさんお奥の部屋借りていいかな?」
「いいが何に使うんだ?」
「発明?」
「始まったよ・・・私は変えるね」
「ごめんね~また明日」
そういうと奥に行き、ミリアは椅子に座る。
部屋にある製図版をとって書き始め
「おじさん真鍮製の鋼板ってある?」
「銃を作るのにかなり使ったからあまり無いがあるよ」
「なら作れるね」
「何を作るんだ?」
「まだ内緒」
周辺諸国はどんどん緊張状態になっているが、ミリアたちは新兵器の開発に着手していった。