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転生世界の野望(仮)  作者: even
第2章 士官学校にて
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砲撃技術

教官「今日は砲兵に関しての授業をします。

   まず砲兵とは、大砲を整備・運用する部隊のことです。

   昔は設置すると動かせないのがほとんどでしたが今は車輪をつけ、馬や牛やロバなどで牽引することができます。

   次に大砲の種別です。野戦など視界が広く障害物がほとんどないところで運用し仰角が低く低弾道・高初速のほうはカノンと呼ばれカノン砲と呼ばれ、カノン砲より長射程・広い課外範囲で仰角が高く取れるのが

   榴弾砲と呼ばれています。もう一つ、建物を超えて隠れている敵に使う高弾道・低初速で砲自体が軽くできる砲が迫撃砲や臼砲と呼ばれています。」


教本をぺらぺらめくり砲の概要のところで止める


教官「砲の射程距離はなんで決まると思いますか?わかる人」


ミリア「砲自体の装薬量と砲身の角度です」


教官「正解、単純に炸薬量を増やすと砲弾を送り出す圧力が強くなり射程距離が延びます、砲身の角度を引き上げても同様に弾道学で学びますが45度に近い角度で打ち出すと理論上一番遠くへ飛びます」


教本をペラペラめくり運用法のところで止める


教官「次に、運用法をやります、1、牽引用フックから砲を外す

               2、砲撃予定位置に移動する

               3、長い柄のついたブラシで砲身内を掃除

               4、装薬を砲口から入れ、砲弾をラマーと呼ばれる押し込める棒を砲口から入れきっちり押し込める

               5、目測で図った距離を砲身の仰角に反映する

               6、長い棒の先端に火縄を付けたものに火をつけ、砲の火口に火薬を盛る

               7、砲撃

               8、砲兵の残りの要員で後退した砲身を元の位置に戻す

               9、3へ繰り返す

               という手順です」


ミリア「手順めんどうですね、教官、私なら装薬を最初から一定量小分けに袋詰めしておいて射撃するとき

    に袋を破きつつ砲弾と一緒に詰め込むと思います。」


教官「そんなこと思いつかなかった・・・次の授業で実際の砲を使った実習をするのでミリアさんが考案した手順でも試してみましょう、他に思い付いた人いますか?」


だれも思いつかないようだった


教官「それでは10分休憩した後砲術演習所へ出発します。」


エレン「大砲・・・・大砲・・・・」


ミリア「大丈夫?」


エレン「早く撃ってみたい・・・うずうず・・・」


ミリア「あっ・・・・・(だめだこいつ・・・完全に砲撃ジャンキーだ)」


ミリアたちは砲術演習所についた


教官「これが先に説明したカノン砲です。では500m先にある白い布を目標に実演砲撃します」


教官と砲術教官達が手順を追ってカノン砲を装填していく、5分が過ぎ仰角を調整し砲撃準備が完了する


教官「てーい!」


ダーーーン


旧式のカノン砲で砲弾重量が16ポンドつまり約7.2kgの弾頭で装薬量もさほど多くないので乾いた軽い発砲音である


500mの標的を飛び越えて着弾


再装填し仰角を微調整


教官「仰角を調整するときはこの砲尾の木の高さで調整します、厚くしていくとマイナスの角度、逆に薄くするとプラスの角度になります、

   今回は砲弾が飛び越えてしまったので木の高さを増やします てーぃ!」


ダーーーン


500m先の標的に命中


教官「このようになります、次に砲の仰角を変えずに遠くの600m先の目標を砲撃します」


砲身内を掃除したあと先ほどより火薬量を増やして再装填をする


教官「先ほどより多めに装薬しました。 てーぃ!」


600mの目標に命中


教官「このように装薬量の増減で射程距離が変わりますが量を増やしすぎると砲身破裂や砲身寿命が落ちます。ミリアさんが考えてくれた装填方法と

   今までの装填方法とで速射力を見てみます」


牽引姿勢から始める試射実験の始まりである


牽引姿勢→射撃位置に移動→射撃体勢→砲身掃除→距離から装薬量を計算し入れる→砲弾を入れる→ラマーで押し込む→仰角の調整→火口に火薬を盛る

→射撃


約5分のプロセスであった


教官「次はミリアさんが考えた方法でやってみます」


牽引姿勢→射撃位置に移動→射撃体勢→砲身掃除→1袋と1握りの火薬を袋を破きながら入れる→砲弾を入れる→ラマーで押し込む→仰角の調整

火口に火薬を盛る→射撃


今後は約4分半であった


教官「やっぱり少し早くなりましたね」

エレン「大砲は音がいいね~ミリアちゃん」

ミリア「そ・・・そうかな?・・・」


教官「それでは教室に戻りましょう」


ミリアたちは士官学校の教室に戻った


教官「では弾種に移ります、通常の球の砲弾が通常弾、大きさにもよるけれども1段に小型の球の弾3つを3層にしその間を木の板を挟み中央に束ねるために紐がとおしてあるのが葡萄弾であり主に対人用、通常弾2つを鎖で結んでるものが連弾であり、主に柱や建物などの攻撃用、鎖弾は船の帆の破壊用の5種類があります」


ミリア「質問いいですか?教官」


教官「はい、なんでしょう?」


ミリア「今までの説明をきいていますと砲弾はそのままの形状で目標に当たるようなかんじなので、途中で爆発したら殺傷能力が高くなると思うんですが」


教官「そうですね・・・理屈はわかりましたけれどできるかどうかはわかりません・・・砲弾を生産しているところに問い合わせてみます、質問の答えは

   保留でいいですか?」


ミリア「わかりました、もう一つカルヴァリンが私の町にあるのですがカルヴァリン砲はどんな特徴があるんですか?」


教官「カルヴァリン砲はカノン砲より砲弾が小さく、より長砲身にしたものですよ」


ミリア「ありがとうございます」


教官「さて、今日の授業はこれで終わります」


そして、時が過ぎ・・・

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