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転生世界の野望(仮)  作者: even
束の間休息
122/123

リアン攻略戦 ~遭遇戦2~

湿地帯に猛烈な銃撃音が響き渡る。

西と北西方向から銃撃を受けた突撃砲兵隊の車両は、105mm榴弾の過積載による重量増加と履帯が細いため、車重が分散できなく泥に食い込んで空転し身動きが取れない状況であった。

懸命に味方の援護を受けながらなんとか突破しようとエンジンを吹かしているがほとんど無駄で泥の特徴により悪化してしまった。


「敵の車両は動けないみたいたぞ!」

「もっと火力を集めろ!」

「砲兵はまだか!」


突撃砲兵隊の装甲兵員輸送車の機動力が無い状態では砲兵の標的になっていた。


「くそ!敵からの銃撃が激しすぎる!」

「敵の数はどのくらいだ?」

「わかりません!」

「早く抜け出さないと的になるぞ!」


その時突然砲撃音と空気を切る音が前方から聞こえ泥水の雨が突撃砲兵隊を襲っていた。


「くッそ!各砲に伝達!各個に反撃!」


直撃弾は無いにしろ至近弾で衝撃と泥水による視界不良で反撃が難しく敵の1/10程度しかできない。

だんだんと装甲に敵砲弾が命中し始め、甲高い音で跳ね返している。

砲撃は受けていたが、機銃を集中配備している突撃砲兵隊は、敵兵を近づけさせない。

そんな中、榴弾一発が敵の砲兵隊のど真ん中に命中して大爆発を起こした。

敵の注意が後方に逸れた隙を突き、突撃砲兵隊は正面の圧力を強め、少しずつ押し返し始めた。

先頭の装甲兵員輸送車に集中的に砲撃を受けて車体側面で跳ね返した榴弾で黒くなっていく。

この時プロシア側の野砲は榴弾しかなかったのが幸いしなんとか貫徹されることはなかったが悪いことに、後方にいた自走砲は信地旋回が泥によりできないため砲郭での調整しかできなくなっていた。


この状況では、前にも後ろにも動けなく防御を固めて味方の到着を待つしかなかった。


「早く援軍を寄越してください!このままですと犬死してしまう!」

「わかった・・・・一番近い兵を送る。時間はわからないが数時間で到着するだろう」

「早くしてくれ!」


魔法通信で援軍を呼んでいたミリアだが数時間持ちこたえないと到着できない事に苛立っていた。


「隊長!敵の増援が近づいてるようです!このままだと正面から押しつぶされてしまいます!」

「わかってる・・・わかってるが・・・援軍まで数時間だそうだ!踏ん張るしかない!」

「くっそおおお!押されてたまるか!」


戦闘開始から20分過ぎると後方で動けなくなってた自走榴弾砲がスタック(動けなる事)から

2両が回復して的確な射撃を開始したのだった。

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