図上演習(歩兵編)
この時の図上演習は地形は中央になだらかな丘があり四隅はすこし標高が低くなっている
両軍の戦力は戦列歩兵2部隊分(240人)
ルールは敵部隊の敗走あるいは撃破したら勝利
開始前に部隊編成を決めることができる
戦列歩兵というのはマスケット銃で武装した密集陣形の歩兵のことである
ミリアは40人を1部隊(1列)とした戦列歩兵を6部隊にして丘手前に2個中隊を3つ横に並べて配置した
エレンは120人を1部隊(3列)とした戦列歩兵を2部隊として丘手前に並べて配置した
こうして図上演習が始まった
両軍共にゆっくりと前進、途中、山の中腹でミリアは右翼側に3X2部隊の陣形を組みながら少し進み、止まった
エレンは左翼側の部隊を右翼側の部隊より前に展開させ警戒していた
そのまま前進した両軍はミリアの戦列歩兵最前列の2部隊とエレンの左翼部隊が互いに視認した
ほぼ同時に両軍が斉射を開始、斉射により両軍に24人戦死、ミリアは1.2部隊を最後尾に3.4部隊を、前列に5.6部隊を忠烈に随時入れ替えながら斉射した
エレンの左翼部隊が装填完了したときには72人戦死、その時右翼部隊はミリアの部隊の側面から攻撃しようと迂回していた
エレンの左翼部隊が装填完了しもう一度斉射、ミリアの部隊は耐えたがエレンの左翼部隊は6割以上の損害が出て敗走する。
その時エレンの右翼部隊がミリアの部隊の側面に到達、斉射する
ミリア部隊の1部隊全滅、2部隊は敗走、3部隊は4人戦死した
エレンの右翼部部隊が装填中にミリアの3部隊が敗走、5部隊11人戦死、エレンの右翼部隊は23人戦死
ミリアの4・5部隊の斉射の反撃でエレンの右翼部隊は9人戦死
そのあとまた両軍共に装填完了し 斉射 ミリアの4部隊は5人戦死、5部隊は敗走 エレンの右翼舞台は11人戦死し敗走
この図上演習の結果 ミリア軍戦死者124人、敗走41人、75人生還 エレン軍戦死者189人、敗走51人となった
これでミリアが勝利した
「今回の図上演習はこれまで」
「先生、私達の戦いはどうでした?」
「ミリアはエレンの部隊の3列目が打てないことを予想してあの部隊編成にしたんだね」
「はい」
「みなさんこの演習では部隊運用の差が勝敗を決めました、エレンさんの部隊では被弾したときの士気低下が抑えられるように数の多い中規模の運用、ミリアさんの部隊ではマスケット銃の装填速度の問題の解決と柔軟な対応ができる小隊規模の運用です」
「先生、演習ではなだらかな丘という地形でしたが森や背の高い草があるところだとどの運用がいいんですか?」
「エレンさんいい質問です、森の場合密集して震げk見しづらく、どうしても死角が生まれてしまいます、このときは散兵や運用規模の小さくした戦列歩兵などで進撃するといいでしょう、これと同じように道路でも言えます、道路の場合一度に移動できる部隊規模が制限されるために分散して移動、攻撃地点で合流、攻撃をすることもあります。ミリアさんみたいに種族特性での運動能力では限りではないですけどね。」
「私あんまり運動できないからわからなかった・・・」
「そのあたりは個人の能力だから気にしない気にしない」
「先生、今の時代の主力は戦列歩兵ですが旧時代の槍や剣で武装した歩兵は使えるんですか?」
「今回は戦列歩兵だけでしたが単純な至近距離の戦闘では槍や剣で武装したほうが強力ですね、銃だけではどうしても射撃間隔があいてしまいます。その間隔の穴埋めのために槍部隊を配置するのも有効だと思います。」
「なるほど、それと陣形は縦隊と横隊だけなんですか?」
「戦列歩兵の場合はそれと防御陣形の方陣もあります、陣形の中央を空洞にした密集陣形で射界を全方向に向けれるものです」
「先ほど森の場合死角が生まれると言ってましたけど防御側のほうが有利になるんですか?」
「そうですね、死角が増える分 どこに敵が隠れているかが分からずそこで攻撃されれば混乱しやすくなります、ましてやそこに弓など音があまり出ない武器で攻撃されたらもっと混乱するでしょう、お・・・もうこんな時間、午前中の授業はここで終わります つぎからは宿題忘れないように」
「「わかりましたー」」
時は流れ・・・・