ブーフェン奪還戦~終結~
ミリアは第3砲のメンバーの後ろ姿を見ながら生還を祈った。
建物を登り屋根伝いに第3砲長ニュムラミナが先頭に照準手クレラが続く。
闇夜に紛れての移動なため敵本拠地には悟られていない。
ニュムラミナの右では激しい銃撃戦になっており、正面左からは別の銃撃の音が聞こえていた。
何軒もの建物の屋根を走りぬき大通りに到達、するとちょうど敵ががれきで戦線を作ってたところのすこし後方に出ていた。
運が悪いことに屋根から大通りに降りたところ敵兵に見つかり、数秒時間が止まったように見つめあってしまい、すぐにがれきに隠れ銃撃戦がまたもや発生するのである。
突然の二方向からの攻撃に敵は気がそれ混乱が生じ反撃が鈍くなってゆく。
犠牲者が多い第六歩兵師団だったが鈍くなったことを感じとった指揮官は反撃にでて激しい銃撃を指示じわりじわりと押し込んでゆく。
「大丈夫か!援軍に来たぞ!」
「た・・・・たすかった敵の抵抗が予想以上に強力でどうしようかと思ってたところだ!」
「それはよかった!よし・・・どんどん押し込むぞ!」
膠着状態だった第六歩兵師団の戦線は優勢になり始めた。
ちょうどそのころ中央にいるミリアたちは手榴弾などで威嚇を開始
「まだ東の味方来ないか!」
「隊長!威嚇するだけで残り弾薬に不安出てきました!」
「く・・・射撃止め!上から敵を偵察してこい!」
「了解!」
崩れた建物の上に上り敵を見渡せる位置で第2砲照準主ミネが偵察を開始ししばらくすると連絡が入る。
「敵は防御に徹してるようです!半分以上は拠点内部で立てこもり表に出てる兵士の支援をしているようです!・・!!味方の援軍が到着です!第六歩兵師団の生き残りと第3砲メンバーです!」
「よし!第1第2砲メンバーは私についてこい!突撃準備だ! それ以外は援護を! この突撃で終わらせてやる!」
「た・・・隊長戻りました・・・ハァハァ」
「疲れてるところ悪いが援護射撃頼む」
「人使い荒いよ隊長・・・」
「援護射撃!」
ミリア達が突撃を開始、第六歩兵師団はそれに続くようにじわりじわりと圧力をかける。
すでに士気がずたずただった前線の敵兵はミリアの突撃により、次々と戦意を喪失して離脱し始めた。
前線に穴をあけ半壊してる拠点に攻撃を加えようとしたとき白旗が上がりブーフェン奪還戦が終結したのだった。