ブーフェン奪還戦~乱戦その2~
三人が建物から待避している頃、中央の機銃群では・・・
「敵がどんどん沸いてくるよ~」
「建物からの攻撃に注意!」
「正面だけではなく側面も攻撃されると対応出来ないよ援軍早く!」
激しい戦闘で正面にいる敵兵士の死体が山を形成していく。
突撃しようとした者はことごとく倒され阻止される。
おびえて隠れる者や釘付けで動けなくなる者には、機銃弾があまり当たらず生き残っている。
「く・・・きりがない・・・銃身が熱くなってきた」
この機銃は水冷式ではなく空冷式なので発砲時の熱が逃げずこもってしまい銃身破裂などを引き起こしてしまう。
機銃や榴弾による攻撃で建物が瓦礫になっていくと、各機銃の周辺が簡易的な掩蔽壕なっていた。
しばらく中央の機銃群が突撃阻止射撃していると周辺にはその薬莢が山を作っていた。
「弾持ってきて!」
「一人取りに行かせてる!小銃から転用してるから耐えて!」
「くっそ!」
昼が過ぎ少し日が傾き始める。
「ようやく敵さんの勢いが無くなった・・・皆疲れてる所悪いけど突撃準備!」
「突撃準備!」
予備の機銃の銃身の手入れをし、弾薬を補給、突撃計画の通達、などを行った。
「敵は我らが北を迂回して攻撃するだろうと考えているだろう!自走砲から直接敵本拠地である街の中央へ砲撃を行い防御配置に就く前に突撃して制圧する!この攻撃で負傷者がかなり出るであろう」
「ここまで隊長に付いてきたから今更感あるよね」
「そうだね~気楽に行こうね!」
「隊長から各自走砲 照準敵本拠地 全力射!」
数分すぎると遠くで断続的な発砲音が聞こえ頭上を飛び越えて着弾してゆく。
「よし!突撃開始!」