次の戦闘への布石
後方の車両から援護射撃が始まりプロシア兵が反撃できなくなる。
「できる限り火力を集中して援護するよ!」
「突撃用意!私も突撃する!」
「隊長を援護!」
前線に射線が通る機銃はすべて突撃隊の援護射撃を開始した。敵の兵士がいなくなった榴弾砲周辺に土煙とともに弾頭の着弾音が連発する。
プロシア兵は全力の援護射撃で伏せ状態になっていた。
「突撃ぃーー!」
「うぉおお!!!!」
突撃砲兵隊と一部の第六歩兵師団が一斉に銃剣突撃を声を張り上げて始める。
「ひぃ・・・ひぃいい!」
「こ・・・これだけ撃っても突撃してくるのか!」
「死にたくない・・・死にたくない!」
突撃砲兵隊の最先端の兵が白兵戦を始めつぎつぎと衝突。
手榴弾で防御姿勢を取らせ銃剣で切り込んで行く。至近距離戦闘でも数的優勢を取るため二人でペアを作り攻撃を仕掛ける。筋力増強の魔法をかけながら攻撃。2分ほどで敵前線すべてが乱戦状態になり銃撃がほとんどなくなっていた。銃撃がなくなったことに気づいた後詰の第六歩兵師団が剣や槍・こん棒で武装して突撃、突撃砲兵隊と初撃に参加した第六歩兵師団の増援となった。戦闘は拡大して大乱戦になって大混乱となっている。
プロシア第2歩兵連隊は予備兵力を前線に送り込んで兵力を増強していく。両軍とも援軍を次々と送り込み被害ざ増大し始め、だんだんと辺りは暗くなり視界が悪くなっていった。ミリア率いる突撃砲兵隊の先端部分では、敵兵をほぼ制圧しほかのところではミニア軍優勢に事が進む。
不利になりつつプロシア第2歩兵連隊は完全に士気や装備も損失して敗走を始めて戦闘が終焉、突撃砲兵隊は行動不能になっている装甲兵員輸送車を応急修理すべく停止、ミニア第六歩兵師団は被害が大きくその場で停止、負傷者や死亡者は後送する。ミニア第六歩兵師団は2/3の人数まで減っていた。
「ふぅ・・・きつい戦闘でしたね隊長」
「朝からずっと戦闘してたからね・・負傷者がいなかったからよかった」
そう突撃砲兵隊の負傷者がいなかったのだ。完全に渡河を終わらせたあと設営、そして、辺りは完全に闇になりたき火の光がところどころに浮かびゆったりとした食事風景へと変わっていった。
「今日はゆっくり寝れそうね~」
「当分攻撃してこないだろうからゆっくりしよう」
次の日、応急物資で車両を修理するのだった。