渡河作戦始動
東部での突撃砲兵隊の急襲で士気を取り戻した第六歩兵師団は強烈な反撃を開始、順調に進む。
西部では一進一退を繰り返しあまり取り戻せていなかった。
現地点では、中央部5km、東部2km、西部100m±取り戻している。
ミニア軍は中央部の突出部を有効にしようとしていた。
対し神聖プロシアは戦線の維持のため一時撤退して士気を取り戻し再度攻撃しようとしていた。
突撃砲兵隊は、第六歩兵師団に随伴して南へ進撃する。装甲兵員輸送車は、第六歩兵師団と突撃砲兵隊の眼となり先行して偵察にあたる。
全体の速度は、歩兵に合わせるため行軍速度は遅かった。地形は高地から山を越え、背の高い広葉樹が広がって川もどんどんと広がり平野に変わっていった。
中央部では、会戦跡の塹壕を利用して補給物資の集積所・司令部が作られていた。
一方西部では、まだ進展は無かった。
東部は順調に反撃が進み中央の突出部が無くなっていた。戦闘は、時々遭遇する神聖プロシアの敗残兵と散発的な銃撃戦くらいである。
そんな中、川が浅い所を発見した突撃砲兵隊、第六歩兵師団に渡河をするよう提案し簡易的な橋を作り始めた。木を切り出して丸太にし、5本を一セットとして束ねて3セットを横に並べ固定、それを縦に連結し、要所要所に錘と要員を配置して渡河を開始。
まず偵察隊の装甲兵員輸送車を慎重に渡河させ次に自走砲を渡河させた。最後に歩兵の渡河である。対岸では突撃砲兵隊が陣を張り第六歩兵師団の支援に当たる。師団規模での渡河であるため時間が掛かってしまう。
まさにその時、大規模な攻撃が発砲音ではじまったのであった。