東部戦線への支援
サマーレ会戦で大量の負傷者が出た南方軍と第二・第三歩兵旅団完全に鉄道輸送で集結するまで第二・第三歩兵旅団は旧神聖プロシアの第二塹壕で進軍を停止していた。
突撃砲兵隊も負傷者多数のためミニア軍の塹壕より手前で停止、負傷者の回復を待った。
サマーレ会戦が起きていた中央部とは別に東部では、旧式の戦闘が起きていた。
神聖プロシアの第二歩兵連隊の先鋒部隊とミニア第六歩兵師団の先鋒部隊が高山地帯でぶつかった。これは戦列歩兵同士の撃ちあいである。互いに甚大な被害をこうむりながら戦闘を繰り返しミニア軍が押していった。
2週間が経ち突撃砲兵隊の負傷者は全快ではないものの回復したため行動を開始
中央部は第二・第三歩兵旅団が動かず守備に居るため鉄道から弾薬と食料の補給を受けそのまま南東部の森へ進む。突撃砲兵隊は機械化部隊であるため移動速度は歩兵部隊の倍以上速い。進むにつれ標高が上がり木々の葉が緑だけではなくいろんな色になっていく。
90kmほど進むと小さな神聖プロシアの攻撃を受けていない小さな村が見えてくる。その村は突撃砲兵隊を手厚く歓迎していた。
「わざわざこんな田舎に軍人が来るとは・・・お疲れでしょうゆっくり休んでいってください」
「ありがとうございます」
突撃砲兵隊は町の外にある空き地に停車してキャンプを始めた。
「隊長この後どうするんです?」
「そうだね~東に居る敵を側面から急襲しようと思う」
「急襲ですか・・・まだ突撃砲兵隊は全快じゃないですが大丈夫ですか?」
「大丈夫砲撃したらすぐ陣地移動するから」
翌日突撃砲兵隊は移動を開始、3時間後東部の戦場に到達した。
ミリアは指揮車から戦場を観察、両軍とも士気ががたがたでどちらかに砲弾が着弾すると崩壊しそうな感じが感じられた。
ミリアは相手に砲兵が居ないことを確認したのち突撃を開始したのである。
まずは最前線にいる敵兵に対して一列になり突撃、車載の30口径機銃を撃ちながらなぎ倒す。
最前線をすり抜けながら反対側に抜け逃げ出した敵兵の後方に回りこみまた銃撃を再開する。
これにより盛り返したミニア第六歩兵師団は一気に攻撃力を復活させ第六歩兵師団の前線を引き上げる恰好となった。
これで全体の戦線はなだらかになり攻撃も防衛もしやすくなったのだった。