対策会議? - Side ノーヴ陣 -
―――ノーヴ 天龍Side
「なるほどのぅ。そんな事になっていたか」
「なるほど。じゃないと思いますけどね」
今回の件では、
・キール聖教会(およびキーリ国)は新兵器を始めとする軍備増強をしている
・新兵器の開発計画、開発状況はギルドの情報網でも察知できなかった
と言う事実が有ります。
また、キーリ/キール内で勢力の不協和音が発生しているようにも感じます。
「そうは言っても……国際ギルドを動かす訳にもいかないよね」
各国のギルドを束ね、多国間における依頼や難易度の高い依頼を主に扱う国際ギルド。
各国ギルドハンターから選抜された者が所属している……のですが、所属ハンターの7割以上がノーヴの民です。
私や玄武、銀狼を始め、ノーヴ内に在住している者も多いです。
「いくら、うちのメンバーが多いって言っても、表立って動かしちゃ中立性が無くなるからねぇ」
「私の担当地域でもあるので、状況は逐一監視していく予定です」
つい先日も応援依頼で赴きました。
……その時でも、何の情報も察知できなかった事は私の落ち度です。
「それにしても、何でスズ姉は途中で帰ってきちゃったんだろうね?」
私がキーリとグラムの間に結ばれた協定の事を話した事が要因かと思います。
停戦協定の仲介をした我々が、キーリ側と共に国境地帯へ赴く事を控えたように見えました。
「うちに喧嘩を売って来たんだから、うちが最後まで買ってあげなきゃ。そこはグラムだって分かってくれると思うんだけど」
「嬢ちゃんがその事を分からぬとは思わんが、ワシ等のやり方を全て分かっていると思うのも間違いじゃよ」
本人は慣れていると言っていますが、やはりスズネさんは異世界の人間です。
私達が当然の事として分かっている事でも、スズネさんが知らない事、違う考えの事は多いのでしょう。
「詳しくはスズネさん本人に聞いてみる必要が有りますが、私はスズネさんが他国への過度な干渉を控えているように見えましたね」
いかに我々の関与を隠して行動するか、と言う点を重視していたように思います。
「うちはそう簡単に負ける国じゃないんだし、もう少し強気に出てくれてもよかったんだけどね。別にグラムなら揉めてもすぐ終わるでしょ」
「伊予はもう少しスズネさんを見習って穏便に済ませる考えを身に付けなさい」
―――魔法学院 裏庭
「へくちっ」
「風邪ですか?うつさないでください」
ダメですよ。ボケはちゃんと重ねないと。
「で、コレは何なんです?」
目の前には、ドラム缶のような、ネズミ花火のような、飛行機のような代物が。
おかしいな。私、『これがミサイルの試作品です』と言われて連れてこられたはずなのに。
「か、形はともかくですね……」
点火。
……魔法で飛ばすんじゃないんだ。
と、言うか点火するんだ……。
「あ、しまった」
倒れた。
ん?って事は……?
「何が始まるんです?」
「第惨事世界大s……爆発オチさ」
上手い事を言ったつもりか。
あ、はい。威力は凄そうですね。
風の衝撃波をぶつけて離れた場所に飛ばしたのですが、綺麗にクレーターになりましたので。
これは爆発オチじゃ済まない気がするのですが……。
名称:ロケット花火型ドラム缶式ミサイル
特徴:倒れやすい(誤爆率+50%)
ミサイルとは推進装置と誘導装置を有する飛翔体の事を指すのであり、誘導装置が付いていないドラム缶状のナニモノカはミサイルとは言えません。
さて、このロケット花火はどうやって誘導するつもりだったのか……。




