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第一印象は大事です

久しぶりの執筆の為、色々御不便をおかけしているかもしれません。

苦情、要望、今後の希望なんでも結構ですので、お気軽にコメントください。

「えっと……こんにちは?」

目が覚めてすぐに第一世界人発見。

なんと犬耳少年ですよ犬耳!

萌えですよ萌え!

ここは抑えて、萌えの心を抑えて平常心に。


「お?伊予っちー、天龍兄貴ー、カムイ起きたでー」

カムイ?カムイ伝?

私、カムイ伝みたいな姿してないよ!

ノー忍者!アイアム平公務員(元)!



―――

私の目が覚めるのを待っていたみたいで、隣の部屋には御茶会の準備が整っていました。

紅茶ではなく、ウーロン茶でもなく、なんだろう。この香り。

とても心が安らぐ良い香りの御茶が待っていました。

犬耳君と、可愛い女の子、御付きの?イケメンさん、偉い人かな?御爺さん、そして私。

5人で御茶を飲みながらの御話です。


ここはファーストインプレッション(だっけ?)が大事!いっちょ決めてやりましょかー。

伊達に5回目の異世界じゃない!慣れてる所を見せてやりますよ。ふふーん。

「えっと、まずは助けて?頂いて有難うございます。私はたぶん異世界から来た三笠 鈴音と申します。スズとでも呼んでください」

懐(持ち物はそのままでした。まぁ、異世界飛ばされる時っていつも持ち物はそのままなんだけどね)から5枚のカードを取り出して、テーブルの上に広げる。

「この5枚、全部身分証なのですが、どれか見覚えの有る物は有りませんでしょうか。私の前に居た世界の物なのですが……」

これぞ完璧な自己紹介。犬耳君、イケメンさん、私の惚れても良いのよ!


何で皆さん唖然としてるのでしょう……?

「はっはっは。これは聡明なお嬢さんだ」

始めに口を開いたのは御爺さん。

うむむ。ちょっと最初から飛ばしすぎましたか。

「まずは私達も自己紹介をするべきですかな。ワシは玄武公と呼ばれている」


「私は天龍公です。龍族の取りまとめをしていますが……詳しくは後で説明しましょう」

「オレは狼族の銀狼公って言うぜ。どうだ、怖いか!なんてなー」

「伊予と言います。その……スズ姉と呼んでも良いですか?」

わお。なんとも個性派揃い。

でも「公」ってことは……貴族のお偉いさん達!?


「は、はい。よろしくお願いしますっ!」

萌えとか思ってごめんなさいっ!

不敬罪だけは勘弁してくださいっ!


「それにしてもスズネ様は異世界に来た。と言うのに大分落ち着いてらっしゃいますね」

良くぞ聞いてくれたイケメン様。

これには深い意味が有って……語るも涙、聞くも涙の……。


「あ、はい。それはですね……実は私、かれこれ5回目なのです。何故か異世界に好かれてしまったみたいで……」

もちろん覚えている分だけ、ついさっき飛んでくるまで……である。

な~んとなく、幼稚園の頃に妖精さんと遊んだ~。なんてメルヘンな記憶が有ったような無かったような……。

もしかして、私ってもっと沢山異世界にいってるのかもしれない。


「スズ姉凄い!」

「スズっちすげーんだなー」

「ふぉっふぉっふぉ」

「そういう変な対応は慎んでください……。さて、スズネさん、不慣れな世界でお疲れの所申し訳ありませんが、私達の世界について簡単に説明させていただきます」

・・・


天龍さんの優しい世界講座~!

はい、半分寝てました。寝てませんっ!寝てませんってっ!

―――

この世界には10賢者と言われている異世界人が居る。らしい(私はそのうちの一人になるみたい)

異世界人は国賓として扱われ、どこの国でも最上級のお客様になるらしい。

今居る所はノーヴ皇国と呼ばれている国で、島国らしい。(何となく日本っぽいよね)

「一応、この伊予が3代目のノーヴ皇です」

「えっへん。って、一応って何でー!?」

「そういうところがですよ」

他国は違うみたいだけど、この国は色んな種族が集まった国らしい。(なんと人族は少数民族なんだって!)

三公と呼ばれている人(天龍さん、玄武さん、銀狼さん)は、それぞれ空を統べる龍族、海の民、山の民の長らしい。(銀狼さん、見た目によらず数百才らしい…)

―――

「他にも色々説明しなければいけないことは多いですが、その都度説明させていただきますね」


「は、はい……。でも、覚え切れるか不安……」

地図とか見せてもらったけど……頭がパンクしそう。

でも……猫耳とかエルフとか、胸が熱くなるよね!萌えだよ萌え!


「ゆっくり考えてくれた方が良いんだけど、スズ姉にはノーヴの『導き手』になって欲しいな…」

ん?今なんですと?


「導き手って何?」

な~んか物凄く大変そうな……。

私、救世主とか勇者とかそういうの嫌だよ!


「えっとね、何て言うのかな……国のお手伝いと言うか……玄武爺、まかせたっ」


「一言で言うなら相談役かの。他の世界から来た人は色んな知識を持っておる。その知識を広めたり、国や民の仕組みを良くしたり、と言う御意見番じゃよ」

ふむふむ。だから『賢者』って呼ばれるのね~。


「ふ~ん……面白そうだけど大変そうなんだね」


「難しい事はしなくても良いから。一緒にノーヴを良くしてほしいな。って」


「流石に……良く分からないのに国の偉い人になるのは気がひけるね。軍の参謀とかなら経験有るんだけど」

あ、一応私……お空の自衛隊で参謀付してました。

テーブルの上に広げた身分証の通り、異世界に飛んでくる直前は航空総隊司令部の防衛部士官です。


「参謀って鈴っち、軍に居たこと有るんだ~」


「腕っ節は全然だけど、元々そういう仕事してたんだよね。まだまだ駆け出しだけど」

格闘技とか全くできません。えっへん。

威張って言う事じゃないよね…。


「む~。嫌って言われちゃうと困るけど、スズ姉にはうちの国に居てほしいし……」

腕組をして考え込む伊予ちゃん。

うん。可愛い子が悩んでいるのは目の保養になるね。

「参謀なら良いって言ってくれたし、参謀をお願いしちゃおう。皆良いかな?」


「皇国天軍将軍天竜公、ノーヴ皇の命受け入れました」


「銀狼隊、おっけーだぜ」


「海の玄武。しかと受け入れた」

拝啓、お母さん。

異世界(5度目)に来て一時間弱、なんか物凄い事になりました。

変な事言うんじゃなかった…。

思わぬ一言が命取り なのです。

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