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語られることのない物語  作者: 美羽
緑の柱番外編
5/10

天国というものがあるのなら2

前回と同じく会話形式で。

自覚する想いの時の、あの方達の会話。

アルザス→ア ミオ→ミ

ラウゼ→ラ ゴードン→ゴ

ウォルフリング→ウ



『――いい加減認めろよ。

お前はルークが好きだ』



ミ「あぁ、そこ!

もう一押しよ!頑張って!」


ア「あぁぁ!」


ウ「あーぁ…」


ラ「マジか…」


ゴ「………」


ミ「何よ、皆のその反応は」


ア「だってなぁ…」


ウ「気づいたかー」


ラ「まあ仕方ないけどな」


ゴ「……」


ラ「ゴードンお前どんだけショックなんだよ」


ウ「いや、その気持ちはわかる!

よし、今日は飲もう!」


ラ「ここ酒ないだろ」


ミ「貴方達真剣に見なさい!

今大切な所なんだから」


ア「ミオ、俺達には刺激が強すぎるんだ。

フィリアが恋心を自覚するなど……くっ!!」


ウ「あーくそ、あの時ルークを一発ぐらい殴っとくんだった…」


ゴ「全くだ」


ラ「落ち着け」


ミ「だめよ私の子孫にそんなことしたら。

でも確かに、私の娘はやらん!っていうのしてみたかったわねー」


ア「あ、俺もそれはやりたいな」


ミ「でしょ?そこだけが惜しいわ」


ラ「お前らの娘じゃないだろ」


ミ「うるさいわね、気持ちよ、気持ち」


ア「そうだぞ。

全くラウドは頭が堅いな。

赤の民だけに」


ラ「それ差別だかんな?

てか別に赤の民だからって頭悪いわけじゃないから。

ロイを見ろ、ロイを。

あんなに頑張って頭を使って、祖先として鼻が高い」


ア「でもたまに戦闘狂な部分がちらほらと…」


ラ「うっ……」


ミ「それにそこまで頭を使ってる感じはしないわよね?

結局のところ壁にぶち当たったら正面突破、むしろ壁をぶち破りますって感じ」


ラ「も、もうやめてくれ…」


ミ「その点ヘルミナやアル、エルの聡明さといったら!」


ウ「あれはただの知識欲でしょ。

しかもアルとエルに至ってはそれで悪戯とかしてるし」


ミ「……そ、そういう貴方のところはどうなのよ!

カティークなんてなに考えてるか分からない怪しさ満載じゃない!

フィリアにも怪しい占い師呼ばわりよ!!」


ウ「カティークはああいう所がいいんだよ。

あの独特な空気がルークに嘘つかれてたフィリアの怒りを解いたんだし」


ゴ「結局のところ俺のところのアードルトとユナが」


ウ「アードルトの娘悪役だっただろうが」


ゴ「………」


ミ「…っていうか、こんな風に子孫を貶し合ってる場合じゃないわよ!

状況がすごく進んでるわ!!」




『私は、ルークが好き……』


『…………っ、』




ウ「うわ、照れてるフィリアとかめっちゃ可愛いんだけど。レアだー」


ゴ「何っ!?」


ラ「うわー、萌えるわー。

そして滾るなー」


ミ「流石フィリアね。

あぁんもう可愛いんだからっ!」


ア「こんな可愛いフィリアがルークと……!!

俺は耐えられん」


ウ「確かに。

これで告白してさー」


ア「こ、告白!?」




人気のない城の中の一室で、フィリアは頬を赤らめながら必死にルークと向き合っていた。


あの、ルーク、私ね?

わ、わたし…私は、貴方のことが…


何?ちゃんと言ってくれないと分からないな。


ルークの言葉に耐えきれず目をつぶり、どうにか一言だけ、喉から絞り出す。


す、きなの……


耳に入った待ちわびた言葉に、ルークはクスリと笑った。


聞こえない。

もう一回言って?

ちゃんと、俺に聞こえるように。


…ルークの、いじわる。


赤い頬、困ったように寄せられた眉。

震える睫毛の下の緑の瞳はうっすらと潤んでいる。

けれどルークは変わらずにフィリアをただ待っていて、それが分かっているフィリアはもう一度だけ、精一杯の思いの丈を目の前の彼に告げた。


好きなの……ルークのことが




ア「あぁぁあ!!」


ラ「落ち着け」


ウ「んで、両想いになって抱きあってキスしてさ」


ゴ「………!!」




ルークはフィリアの体を自らの元へ引き寄せた。

彼女はそれに抗うことなく、素直に彼の胸へとおさまる。

温かな彼の胸にすりより頬を埋めると、それを制する様にルークの手が頤にかかり顔を上げさせた。


ルーク?


――もう黙って、フィリア


手が首裏にまわる。

ルークの青の瞳は、奥に隠しきれない熱を湛えて彼女を映している。

二人の唇が近づき、フィリアはそっと瞳を閉じた。




ア「………ちょっと、祟ってくる」


ウ「よし、俺も手伝おう」


ゴ(頷く)


ラ「わかったから。

わかったから落ち着いてくれ。

おいミオ、何とか言ってやってくれよ」


ミ「…それは、許せないわね」


ラ「あれぇ!?」




その日ルークは何故だか急に体の調子が悪くなったとか、ならないとか。





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