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壊れ始める世界と日常

オマジナイを始めてからさらにまた一ヶ月がすぎ、回数も半分を越えた頃






何かが少しづつ、壊れ始めた。










―――――――――

その日の朝、朝飯のトーストをかじりながら何となくテレビを見ていると、ニュースで昨日あったらしい交通事故の事をニュースキャスターが話していた。


トラックと乗用車が正面衝突したらしく運転手はどちらも死亡。乗用車に乗っていた運転手の友人も死亡。それに近くを歩いていた大学生もまきぞいになって意識不明の重体。



「あら、また事故?最近事故多いわね」


「…ふーん」


珈琲を入れていた母親がふいにそう言った。そういや最近事故のニュース多いなー、とこれまた何となく思っていると、ふと自分がやっているオマジナイを思い出した。



「…まさか、な」


「何が?」


「あ、いや、別に。ってか時間やべぇ!!遅刻する!!」


時計を見るといつも家を出ている時間を過ぎていた。慌ててコップの牛乳を飲み干し家を出た。




小走りで学校に向かう途中、救急車とすれ違った。次の角を曲がると今度はパトカーとすれ違った。何かやけに多いなー、と感じつつも考える間もなく急いで学校に向かったら。






―――――――――

~放課後


「ねぇねぇ、知ってる?」


クラスの女子逹がまた何か話している。まぁどうせアイドルの事とかの事なんだろ、と内心あきれつつ帰り支度をしていた。


「何が?」


「最近さー、やたら事故とか事件多いじゃん。その事をさアタシのオカルト?っていうかそういうのが好きないとこに話したら、あるサイトを教えてくれたの」



ピタッ



「(…え、)」



「へぇー、どんなサイト?」


「それがね、何度探しても見つかんないのよそのサイト」


「嘘なんじゃないの?」


「違うって!えっと何ていうサイトだっけ…。えーと確か『本当のオマジナイ』だっけ?」










「はぁ、はぁ、っはぁ、」


気付いたら学校を飛び出していた。さっきの話のサイトは間違いなく俺が見たサイトだ。



…てことは、まさか、







キキッー!!!!



近くで聞こえる耳をつんざくブレーキ音。その瞬間今度は激しい衝突音。



また、事故だ。





カンカンカンー!!!



今度は消防車のサイレン。どことなく煙の臭いがした。




また、火事だ。





キャー!!


聞こえてくる悲鳴。



キキー!!

ガッシャーン!!!!


車のブレーキ音

衝突音



カンカンカン!!


消防車のサイレン



ピーポーピーポー


救急車のサイレン





「…嘘、だろ」



これって、まさかあのオマジナイのせい?

いや、そんなバカな。あんな言葉で世界が滅びるっていうのかよ。ありえない、ありえない。



それでも止まないサイレン。



「…やめろ」



あちこちから聞こえてくる悲鳴。



「…やめろ、やめてくれ」



町中から聞こえる「音」逹。



「や、やめてくれぇぇぇ!!」



俺は恐怖と不安に襲われただ耳をふさいで叫ぶ事しか出来なかった。






確実に、世界が壊れ始めた。

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