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36/43

第35話 魔族の実情

――――

 ーのぞみメモー


新たな登場人物

キタ――(゜∀゜)――! 悪魔、聖獣キタコレ。゜+.ヽ(´∀`*)ノ ゜+.゜


※ 魔族ルシファー 

名「ルシー」1225歳 

『魔王の使徒』の称号


「転生」ギフト

肉体が朽ち果て死去後「転生」ギフトで蘇える。

一度の寿命、約1万年。


魔族の「転生」ギフトは記憶が消滅。

人格が変わる事例有り。

ルシーさんはそれに該当。

ルシーさんは4代目のルシファー。


1万年間の生存中期間、死亡しても寿命までは「復活」ギフトで復活する。

復活時の記憶の維持はそのまま継続とのこと。


(ややこしい。

「復活」はゲームで例えるならセーブ機能かな?

1万年で寿命を終え「転生」してのやり直しは、もう別人?

一部記憶が残る場合もあるとの話)



※ 聖獣フェンリル 

「フェリン」1378歳 

『聖獣神』の称号


ルシーさんと同等「転生」「復活」ギフト持ち。


転生歴、数え切れない。

寿命1万年前後(大きく変動有り)。

「転生」「復活」とも人格、記憶維持は未来永劫継続。

(最強じゃん!)


原型は狼純獣人。

人化、半獣人化 は自由自在。

通常時は獣人化。(人体に耳と尻尾のみ)



※ 聖魔フェンリル(聖獣と悪魔のハーフ) 

「リーリン」5歳

『聖魔神』の称号


転生歴、0回。


称号の「聖魔神」はフェリンさんも初見とのこと。

転生を繰り返すかは不明。

現在「転生」「復活」のギフトはなし。


多種族との混血はどちらかの特性を持って生まれるのが理。

フェンリルの耳と尻尾、悪魔のルシファーの背中の翼。

リーリンは両方をかね揃えて生まれた稀有な事例とのこと。


現在、獣人化(人型 犬耳尻尾)のまま固定。

純獣人化への変貌、犬耳尻尾を消す等はいまのところ確認なし。 


((*゜Д゜*)) リーリンカワユス 

抱きしめて―――、

りーりんちゃーん くんかくんかくんかくんか すーはーすーはー くんかくんかくんかくんかくんかくんか すーはーすーはーすーはーすーはああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ


ごめんなさい……


予測

リーリンちゃんはこの世界の、魔界族のニューフェース! 新時代の到来か!?

――――


家の中。

リビングルーム。


狼姉妹アルメダ、イルメダと聖獣フェリンの娘の女児リーリンは、

夢中でテレビ画面の「○空の城ラピュタ」を鑑賞している。


ノゾミはスマホの画像をルシファーのルシーに見せる。

娘のリーリンの姿。


「これも面妖っスねー。姿絵とは比べ物にならないっス」


「あとで家族写真を印刷して差し上げますよ」


「姿絵みたいっスか? 嬉しいっス、お願いするっス」


「さらに動画撮影をしたものが、コレ、動きます」


スマホの動画が動く。


「おー!凄いっス!」


――

動画。

温泉場で狼姉妹と仲良くはしゃぐ姿。


「イル、フワフワ(背中の羽)ふれたいの!」

「……いいよ」


「フワフワなの!しっぽもさわるの!」

「キャッキャ」

――


「おおー、娘が笑ってるっス!」


「和みますねー。天使です、この笑顔は」


「半分は自分の血を分けた悪魔っスけどね。

魔系はどの種族にも受け入れてもらえず人里離れた所に住んでて、やっぱり歳近い友は必要っスね…」


「多種族との共存共栄は困難そうですか?」


「自分、魔族っスからね。前世代の魔王様や魔族の蛮行が響いてて風当たりが厳しいっス。

自分ら第4世代の魔族は比較的人族に手出ししてこなかったスが、先代の魔族がやらかしてて、その影響でいまだに人族の方から憎まれ攻撃してくるんスよ。仕方なく対抗してるのが現状っス」


「第4世代とか、世代交代みたいな、魔族ってそんな感じなんですね」


「自分ら世代は魔王様と同じく、生まれた時の1200年くらい前に代替えしたっスね。

前世の記憶もほとんどなくLVも低かったスから、正直、最初は人族が恐かったっス」


「なるほど。

今から1200年前の魔族3世代目までは魔族も魔王も凶悪で凶暴。

人族と魔族の間で熾烈な闘いを繰り広げてきたと。

それ以降のルシーさん第4世代は、揉め事や衝突は魔族側の意志や本意ではない、それが魔族と人族との実情ということですね」


「そおっス。まあ昔からの慣例で人族、勇者との闘いは役割、務めみたいなところがあるんスよ。

人類絶滅は悪魔の義務、先代魔王様から魔族全体使命を与えられてるっスからね」


「魔族側にも責務とか慣習ってあるんですね」


「信じてもらえないかもしれないっスが、自分らの世代では闘いは何も生まないって、意識改革が進んでるんスよ」


「イノベーションの推進というやつですか」


「けど、人族側がしつこくてねー。

こちらからは攻撃しないと言っても来るんスよ。

王国や帝国から「精鋭者」の勇者が送られて来るんスよ」


「それは厄介ですね。

けど人族側も意識や価値観を変えれば闘いを避けられるということですか」


「それがなかなか変えてくれないんっスよねー。

稀に話の分かる王もいて、1000年前に一度話し合いが行われたんスよ。魔族と人族の間で。龍の神を交えて」


「神龍が介入? 調停を行ったと?」


「そうっス」


「ゲンダラフ神がこの地に?」


「姿は現さなかったっス、声だけだったス。

一度は龍の神からの言葉で人族、魔族とで和睦を結んだっス。

けど下級、中級魔族(ゴブリン オーク等)、亜竜種、魔獣たちが勝手に暴れるんス。

自分ら上位魔族は理性があるっスけど、魔物、魔獣たちはないんスよね」


「知的能力のない魔物たちは本能的に人族側を攻撃、制御ができず被害は収まらなかったというわけですか」


「そうっス。それで和睦はなくなったス」


「魔族は魔物を倫理的に思考させたり、義務の意識を与えることはできないんですか? ギフトとかありそうですが、精神操作系とか?」


「無理っすねー。アイツら見境なくて、たまに自分らにも襲い掛かって来るっス。知性なく本能のみで動く生き物っス。


操作系もあるっスけど、しばらくすると元に戻るんスよ。それに魔物も魔獣も数が尋常じゃないっス。

魔王様復活すれば勝手にどこからか沸いて増えて、人族襲い掛かるっス。

御するのは無理っスねー」


「魔獣魔物の繁殖は自然の理、この世界の道理なんですよね。大昔から続いていたんだから、人族が狩猟なり努力すべき事じゃないですか。

一方的に理性ある魔族は悪と決めつけ、この対立の図はこれはもう人族側が悪いと思います」


「ノゾミさんからも見て、そう思うっすか?」


「魔族に対して人族側の攻撃は、権力者の権柄や自らの権益を守る行為。己自身に立ち塞がる大きな力を恐れているだけなんです。


これは魔族だけに限りません。自分より優れた亜人獣人を見下し、魔術師、優秀な平民を自己保身の為だけに迫害。

転移人も例外ではなく、ただ利用するだけの道具なんですよね」


「へー、言われてみればそんな感じっス、説得力あるっスねー。

ノゾミさんのような人が悪魔の味方なら、案外説得とかできそうっスね」


「……それは、アタシでも魔族と懇意になれるということですか?」


「そうっスね」


ノゾミは俯く。


「あ、気に触ったスか?」


「……べ、別に仲間にしてくれとか、そんなこと言ってるんじゃないからね!」


「……?」  「………」 


「失言っすね。人族に言う言葉じゃなかったっス、申し訳ないっス」


「いえ! この言葉は肯定の表れなんですけど!」


「?」


「まあ、その件は保留にしておいて、保留ですよ! 忘れないでください!絶対に!

「ノゾミさんのような人が悪魔の味方なら」いまの言、覚えておいてくださいね!」


「お、おうっス…?」


「共存共栄ですね。少し話しを煮つめて考えたいと思います。

いずれ人族、魔族との間でディスカションの場をもうけましょう。

討論や議論、お互いの意見を交わす場です。神が介入した場と同じ再現ですね」


「おー、なるほど」


「ルシーさんやリーリンちゃんが何の憂いもなく生活できるような環境を作らなければなりません」


「有り難い言葉っス。先代の転移人も皆、魔族に親身になってくれたんスよねー」


「え? 先代勇者の方たちは魔族と交流があったんですか?」


「あったっスよ。70年前自分との闘いの後も、仲良くなってここの温泉に来て語り合ったっもんスよ。今でもたまに会うんス。

ヒーちゃん、ルーちゃんの仲っス」


「今でも?」


「勇者のヒーちゃんは、チキュウに帰らなかったんっスよ」


「地球に帰らない選択をした人もいたんですか?」


「この国の亜人といい仲になって、子供が生まれてそのまま残ったっス。

ヒーちゃんも、この国の王様に意識改革のことを唱えてくれたんスよ。

当時の王も横暴でうまくいかなかったっスが」


「あの、その勇者のヒーさんに会ってみたいんですが」


「いいっスよ。来月、帝国の方の温泉で1泊2日の温泉巡りを約束してるっス。その時はどうっスか?」


「帝国ですか、問題ありません。皆を連れてですが、お願いできますか?」


「かまわないっスよ」


「それならやはり魔族と魔王さんと一度話をすることはできませんか?

アタシ個人的には魔族とは良き隣人となりたいんです。

この先の事、共存の事、事前に相互の理解を深めた方がいいかと」


「魔王様っスか? んー、できないこともないっスけど」


「この流れなら、アタシたち勇者と無理に闘わなくてもよさそですし」


「あー、魔王様、自堕落な生活してるっスが筋トレとか肉体改造頑張ってるス。

自分がラスボスと知ってて、転移人の勇者との最終決戦楽しみにしてる節があるっス」


「闘うのはもう決定事項?」


「魔王様、脳筋っスからね」


「それは憎しみからではなく、純粋に闘うのが好きという意味ですか?」


「そうっスよ」


「闘う前提ですと、今の実力ではこちらはまだまだ力不足で無理そうなんですけど」


「魔王様が勇者たちに勝っても、再戦のチャンス与えるっスよ」


「殺すことはない?」


「ここが今代の魔王様のいいとこ、粋っスよ」


「それは、

「ワッハハハ、お前らなど相手にならん。

この程度で勇者とは片腹痛いわ。

もっと鍛錬や修練を積んで挑ん来るがいい」

みたいな、再戦を望むような感じでしょうか?」


「そうっス。ほとんど魔王様と同じ台詞っスけど見たことあるんスか?」


「これはテンプレートというか、随分気質がいい魔王さまですね」


「卑劣でゲスな人族とは正反対っス」


「正義感さえも垣間見えるんですが」


「獣人の国にも寄付とか、匿名で食料やお金を送ってるっス」


「それもう正義じゃないですか? 人族の権力者は平民や獣人を搾取し続けるか、奴隷としか考えてませんし」


「一部の亜人獣人たちから親しまれ、隠れファンもけっこういるみたいっス」


「もし、仮に勇者側が討伐で勝利を収めたら魔王さんってどうなります?」


「負けを認めた時点で肉体消滅するっス」


「ルシーさん同様、「復活」で生き返るんですね?」


「魔神の称号の魔王様は、特殊ギフトの「スーパー転生」があるっス。

消滅後、数十年掛けて肉体を再構築して再生、眠りから復活した魔王様はパワーアップして、LVが上がってるっス」


「躍進や強化、進化ですか…」


「精神の時の部屋で、修練もしてるっス」


「それもう戦闘民族のスーパーサイy、あ、スーパー魔王人ですね」


「お、その言葉いいっスねー」


「パワーアップする度に、

スーパー魔王人2(ツー)とか、3(スリー)とか…」


「カッケーっス!これは魔王様に進言っス!

勇者との対決時、決め台詞が増えるっス!」


「こちらとしては闘わなくてもいいのなら、それに越したことないんですけどね」


「正々堂々の魔王様はズルはしないっスよ」


「分りました。魔王さんとの会合は、

こっちも皆と話し合って決めたいと思います」


「分ったっス」


「少し安心しました。魔族がみんないい人ばかりそうで」


「けど、四天皇や柱の何人かは凶暴で卑劣な戦闘好きがいるっス。一応、気を付けるっス」


「アタシたちは仲よくしましょう」


「同意っス。娘も喜ぶっス」


「良かったらいつでもこの家に遊びに来てください!」


「嬉しいっスけど、ノゾミさんたちこの場所から移動するっスよね」


「アマチュア無線機があります。個人間で音声のやり取りができます」


「魔導通信みたいっスか? 自分ら帝国住みで相当距離あるっスよ」


「なんならこの家で、ご家族一緒のシェアも可です!」


「この家っスか? いいっスねー。

あー、けど義両親に別居するって言ったら、間違いなく自分56されるっス。お義父さん、キレたら半端ないっス」


「ルシファーですよね?」


翼の羽の間から紙を取り出す。


「これ、我が家の強さランキング表っス」

――

お義母さん (越えられない壁) お義父さん>>

フェリン>>>>>リーリン>>ルシー

――


「ルシーさん、悪魔ですよね…?」


「嫁家族は特別っスよ」


「娘のリーリンちゃんより弱いとなってますが…」


「この前、娘と指導試合したら全治2カ月の重傷負わされたっス。

まだアバラのとこがズキズキして痛いっス」


「………」


「小さい見た目と違って、武道派で剛腕っス」


「えっと、魔王さんの強さはこの中ではどの位置に入りますか?」


ルシーは書き付け足す。

――

お義母さん (越えられない壁) お義父さん>>

フェリン>>>>>魔王=リーリン>>ルシー

――


「こうスっね」


「なんか世界観やパワーバランス滅茶苦茶なんですけど。

これ、フェリンさんだけでも魔王さん倒せるとかじゃないですか?

旦那さんのルシーさんは魔王の配下ですけど」


「500年くらい前に、龍の神からスカウトが来たって言ってたっス」


「打診って、それもう勇者の立ち位置じゃないですか?」


「けど断ったっス。嫁は魔王様と幼馴染で」


「あー、じゃあ敵対関係にはなりませんね。

それ断られたから、地球から召喚して転移人を呼んだ感じ、かな?」


「500年前、言われてみれば、そうかもっスね」


「なるほど。そこから地球人転移人が始まって、今代がアタシたち……」


「自分の働き先だし、魔王様倒されたら自分失業っス。魔王様が復活するまでバイト生活っスね」


「一応、雇用関係とかあるんですね……」


「今は勇者再来でバタバタしてブラックっスけど、基本定時退社。福利厚生はしっかり、残業代もちゃんと支払ってくれるっス。

年2回は魔王様自腹で慰安旅行に連れてってくれて、何だかんだ言っても部下から魔王様慕われているっス」


「けっこうホワイトなんですね…」



ノゾミとルシーの元へと一升瓶片手に酔ったフェリンがやってくる。


「地球の酒は旨いのう! どうじゃ?魔族の情報は?」


「すみません、旦那さまに2重スパイみたいな事をさせてしまって」


「かまわんかまわん」


「大丈夫っスよ」


「いろいろな情報を得ています。アタシたちの目的が根底的に変わるかもです」


フェリンは笑い、

「前の勇者からも同じ言葉を聞いたのう」


「先代もこの国を良くしようとしていたんですね」


「帝国を見限って、ここの「レイブル」王と魔族との懸け橋に奔走していたんじゃが、当時の王が最悪の差別主義者での」


「先代も苦労しいろいろ模索していたんですね。

アタシたちも魔王討伐より別の使命ができそうな?」


「趣旨が変わりそうか?

ノゾミならできそうじゃの、先代勇者が果たせなかった夢を」


――

35 魔族の実情 終わり           (85)

36 ルシーさん一家 強さランキング     (86)






――

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