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第30話 奴隷商 (ゴトー編5)

 (ゴトー編 5)


ガブルー奴隷商。


古着屋で冒険服を購入。

メイ・バージョンから元の姿に戻ったゴトー。

シーナとエルメダを引き連れ、奴隷商の館に入る。


痩せ細った初老の男と太った中年男が談笑。

太った男はゴトーの姿を見ると、

「お、お前は!」


ゴトーは太った借金取りの男を無視して、痩せ細った男に話し掛ける。


「店主か?」


「左様で」


奴隷商の店主は2人の幼女を見定め、

手の平を擦り合わせ胡散臭い笑みで近づいてくる。


「私が当店のマスターでございます。これはこれはいい上物をお連れで。新たな奴隷をご所望ですか?それとも、売却の方でしょうか?」


ゴトーは店主を睨むと萎縮する。


「売買の対象にワッチがなるとはの、軽く見られたものじゃわ」


「は?……ひ、ひぃぃ! 金髪赤眼の悪魔……」


「その呼び名は帝国人しかせんぞい。お前さん、そっち出身でこの国で活動してる輩かい」


動揺する店主。


「あっちの大男は見覚えあるのう」


「奴隷商と高利貸し、結託は当然の流れか」


「な、な……」


「お前らの卑劣な商いなど関心はない。奴隷を見に来た。案内をしろ」


「ど、どのような?」


「獣人の子供だ」


「獣人嗜好のお方ですね。幼子とはなかなかの好事家とお見受け、」


威圧するゴトー。


「ひぃぃぃぃ!」



店主の案内で地下への階段を降りる。


「今現在、成人前の子供の商品は9人です。

人族5人 獣人1人 半獣人3人」


「この1か月間で3人が売られてきたそうだな。その子らはここにいるのか?」


「まだ売れてはおりません。この街では売れゆきが芳しくないのでもう少し増えたところで他領地へと売買される予定でございます。

この部屋には6人の成人前の女児。人族3人、半獣人2人、獣人1人がおります」


「中にアルメダ、イルメダという名の狼姉妹の子供はいるか?」


「その名は、いないですね」



ドアの前。

錠を外しドアを開ける。


ビクつく女児たち。

猫耳少女はゴトーとシーナを見て驚く。


「あ、」


「やっぱ、あの時の娘じゃったか」


――

別 (第41話 獣人少女 参照)

――


「あの時の、おじさん……?」


「カシナ言うたか。どうしてここにおる? 母親はどうした?当座の金はあったはずじゃが」


「お母さんは、そのお金で賭博場に行き、帰って来なくて、そしたら、男の人が来て、ここに……」


「この子の母親は賭博場で限度額まで金を借り、さらにこの子を担保に金を借り、多額の借金を背負ったのです」


「ギャンブル・ジャンキーの屑母じゃったか……」


「子供は両親を選べないの。我はまだ幸運な方だったの」


「この子はいくらだ?」


「ネッコ娘を買うんか?」


「これはこれはお目がお高いことで。当店での一番の掘り出し物でございます。

値段は金貨22枚(220万円)のところを特別価格として20枚でどうでしょう?」


「大金貨2枚分じゃと? 獣人の相場はよくて金貨3程度枚じゃろうが」


「この容姿です。それにこの少女はまだ手折れてはおりません」


「それでも5枚がええとこじゃろう。ボッタもええ加減にせい」


「なんでも聖属性があるそうです。それだけで金額は跳ね上がります」


「LVは高いんか?」


「……22です」


「そんな低LV、人族でも獣人でもいくらでもおるわ」


「他店ではどうか知りませんが、うちではこの価格が真っ当なのですよ」


「シーナ、他の人族や半獣人の相場はどのくらいだ?」


「子供は容姿に左右されるからの。女童おんなわらわはよほどの変態じゃなければ買い手もつかんし、大きくなるまで時間も手間も掛かるでの。普通の子らと同じで金貨1枚、よくて2枚いうところじゃな。

店主、どうじゃ?」


「ま、まあ、2枚が妥当ですかね」


「男児はどうなんだ?」


「女童の半分じゃ」


「まあ、そうなりますかね。しかしLVによっては価格帯も違ってきます」


「男児の方を見せてもらおうか」


隣りの部屋の移る。

人族2人。半獣人1人。


「この店の子供らの資産価値は、獣人金貨20枚。

女児の人族3人で金貨6枚。

半獣人が2人で4枚。

男児が3人で3枚。

合計金貨33枚(330万円)か?」


「……へっ?」


「おい、まさか買う言うんじゃないじゃろうな?」


ゴトーは頷く。


「いやいやいや、増えすぎじゃろ」


「問題ない」


「道中、この大所帯でどうするんじゃ?」


「そこは考えてある」


男は手を摩り満面の笑みで、


「この狼族の半獣人はLVが41ありまして、金貨をもう2枚足して。

女児の方にも容姿が端麗、LVが高い者がおりまして、」


ゴトーは紅龍の鱗 (大金貨5枚分(500万円相当))を取り出す。


「これで足りるか?」


「あわわわ! 紅色、紅龍の!!」


――

 (注)

リュウノスケの母、紅龍の鱗。

現在8枚所有。

――


★★


2件目のヘリタル奴隷商。

子供7人。

(半獣人2人。人族5人。年齢5歳~14歳)

金貨15枚(150万円))。


娼館の獣人。

成人2人(猫族20歳。犬族18歳)。

幼女1人。(猫族8歳) 

大金貨13枚 (1300万円)。

鱗3枚分を支払う。


「流石に娼館の身請けは高過ぎじゃったな。成人もおるが、まさかゴトー……」


「子供らの世話役も必要だ。目の保養にもいい」


「………」


「心配しなくとも俺はマリア以外、現を抜かすことはない」


「ほう!女房以外は浮気せんとはなかなか出来ることじゃないぞ」


「・・・・・」(汗)


「その汗、抜かしとるやないかい!」


「本気と遊びとは、」


「そんな常套句聞きとうないわ。

まあワッチも他人の事は言えんがの……」


「ゴトーは浮気や遊びは平気なタイプなの?」


「ああ。男には時に「武士は食わねど高楊枝」目の前の、」


<パコーン!>


「建て前くらい言えんのか!エルの前で話す内容じゃなかろうが」



「そういやゴトーの「やりたいことリスト」に獣人孤児院があるよな。獣人や半獣人は分かるが、人族も引き取っていいんか?」


「世間体があるからな」


「ん? 世間って、誰が非難する言うんじゃ」


「獣人孤児院を設立、そこのオーナーになる。

獣人の映像を収め、公開すれば登録者数は爆上げだろう。

○カキン超えは確実となる」


「……また訳分からん、ゆちゅーぶ、の話しかい」


「公開されれば物議が醸し出し5ちゃんねるや○ahoo!ニュースのコメント欄は湧き上がることだろう。

しかしここである問題点が発生する。

人種差別問題、人族の子供の存在だ。

多様性の時代、獣人だけでは非難が殺到されると予想される」


「誰に非難されるんか分からんが、獣人ばかりじゃ体裁に悪いんか?」


「地球での人権問題の根は深い。人権派からの攻撃を避けるため、人族の子供を受け入れる。これで体裁は保たれる」


「要は上っ面とか、外面がいいとか、体面を気にすることか?」


「子供は未来の宝です。孤児の救済、当獣人孤児院は人族の子も受け入れます。この基本理念を掲げれば風評被害も抑えられるだろう。偽善行為だがな」


「いや、偽善言うてもこんな大層な事をする奴おらんわ。たいしたもんじゃわ、その理念は」


「日本には「やらぬ善よりやる偽善」と言う言葉がある」


「ほう、これは、なかなかの至言じゃの」


「それを地でいくつもりだ。孤児や奴隷商の子供は全て引き取ろう。そのためには多くの成人女性の獣人スタッフも雇い入れたい」


「そりゃもうゴトーの願望じゃよな? 結果人助けにはなるんじゃが、あっちこっち拾い上げるんは、どのぐらいの数になるか分るんか? 膨大じゃぞ」


「問題ない。甲斐性はあるつもりだ」


「旅中、どうやって移動するんじゃ?」


「空間収納がある。どこかで屋敷や建物を手に入れ住まわせる。

空間収納に丸ごと収納、それで冒険の行動には支障が出ることはない」


「あー、そういや、トラキチやケルローが入れたの…」


「エルメダ、今回は姉たちは見つからなかったが、俺は諦めるつもりはない。情報収集は今後続けよう」


「ありがとうなの。ゴトーはいい人なの。お嫁さんになってもいいの」


ゴトーは成人獣人、子供たちを引き連れて路地裏へと。

空間収納で拠点の雑木林に移動する。


★★


雑木林。

魔虎の虎。

頭が3つの魔狼ケルベロス

人型のスライム、

仔龍のリュウノスケが出迎える。


スイスイ 『あるじのお帰りだ』

トラキチ 『食料が増えたな』 

ケルロー 『『『グルルルルゥ』』』

リュウノスケ 『ギュワー!』


子供たちは目の前の魔獣に怯え、阿鼻叫喚が始まる。


★★


エルメダがトラキチに跨り、

リュウノスケはその周りを飛び跳ね、

ケルロー、スイスイはボールジャグリングをしている。


連れられてきた成人女性子供たちは魔獣にガン無視で、

タブレットの「○空の城ラピュタ」に夢中。


――

「ぱずーー」

「しーたー」

――


『『『…………』』』 魔獣


エルメダはトラキチから降り、リュウノスケと一緒にアニメを観始める。

残った魔獣たちは落胆している。


「魔獣を気にせんくなる、アニメの「らぴゅた」は偉大じゃのう」


「獣らに関しては、徐々に慣れていくしかない。この調子なら共存は可能だな」


「しかしこの人数、野営も大変だぞい」


「ベットを作らないとな」


「ベット? 子供らはベットどころか敷布も敷いて寝たことない思うぞ」


「この世界の生活水準は江戸時代以前の生活だな。

ここではこれから改善をしていく。

問題は家か。子供らが夜露に濡れるなどあってはならないことだ」


「さすがに家はすぐには無理じゃろ」


「確かここまでの道のりで廃墟の平屋があったな」


「丸々持ってくれるんか? いや、ゴトーならできそうじゃわ……」


「修繕したら仮の住まいになるだろう」


空間収納から食材、テーブル、フライパン、鍋、食器を取り出す。


エルメダが来る。


「動く絵物語、凄いの。あとで最初から見せるの」


ゴトーは頷き、


「エルメダ、肉は捌けるか?」


「捌けるの」


「シーナと一緒に切り分け、焼いて食べさせてくれ」


ワイルド・バッファローの肉の塊。

コストリカの卵。

魔蟲スラモ。

野菜。

茸類。

果物。


「他の当面の生活物資を街で仕入れてくる。

ここは不可視スキルと侵入者防止結界で安全にしておく。[転移]」


ゴトーの姿が消える。


「生きてるスラモなの!ごちそうなの!」


「子供ら、ゴトーと居ることで、親がいる生活よりええ喰いもん、ええ生活できるんじゃないんか?」


――

30 奴隷商 (ゴトー編5) (80)

31 登場人物        (81)

32 温泉に入ろう!     (82)

――


――

次回 ゴトーさんパートじゃない温泉回

――


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