第11話 蹂躙
正座するゴンダルフ神(仮)。
「では包み隠さず、いい訳や駆け引きなし、ありのまま全てをお話ししてください」
「…今回の魔王討伐の召喚はあなた方3人の選定で間違いありません。転移は事前に候補を選定して日にちを決めておくのですが、今回の召喚日から6日前に1人の男性が誤って召喚されてきました。
召喚は不安定で稀に予定外の別の人間が送られてくることがあります。
その場合記憶を消去して送り返すのですが、私はその方を勇者と勘違いをしまして、確認もせずテラウスへと送り込んでしまいました」
「それで兄を見て人数が合わなかったと。その人は勇者ではないんですね?」
「先ほど確認したところ「暗殺者」というジョブでした。今回の件、勇者かどうか確認を怠った私の責任です」
「イレギュラーの事実を知らせず、アタシたちを送ろうとしたんですか?
1人くらい増えても支障がないとか勝手な見解で。
冒険中、暗殺者という相手と接触してアタシたちが敵と認定され殺されでもしたら、ゴンダラフ神(仮)さんは責任の所在はとれるんですか?」
「ここは誤解しないでください!
私が隠蔽しようとしたのは、確認を怠り「テラウス」へその男性を送ったこと。その失態を「ゲンダラフ」神様に知られないようにすることです。
あなた方にはイレギュラーの男性の事。その男性があなた方の実父という事実は後に間違いなく知らせる予定でした」
「いま何か凄いことを言いませんでしたか?」
「イレギュラーの人物はあなた方の実の父親です」
驚く3人。
「は…?」
「父親…?」
「名前は?」
「「後藤十三」さんです」
「苗字は知らないが、昔、母さんが十三と言ってたな。
マジだ。父親がここに?そんな偶然あるのか?」
「これは衝撃的です」
「召喚ミスの過去にも、親兄弟や血の繋がった身内が今回のように誤って召喚された事例があります。
それと召喚者候補に「後藤十三」さんの名が含まれており、それが重なりそれ故、混乱が生じ誤って召喚されたのでしょう」
「誤って召喚なんてされるんだ…」
「恐すぎでしょう…」
「ゴンダラフ神さまは確認を怠ったミスを現神「ゲンダラフ」さまには隠匿隠蔽、隠し通したい、ということですか」
「はい……」
「召喚ミスのイレギュラーの男性が実父ということ。
それらが予定調和であるかごとく偽り、
欺きアタシたちに伝える予定だった、そういうことですね」
「面目ありません……」
「今回の件は10代目次期神候補のゴンダラフ神さまにとって、致命的な打撃になるということですか? その切迫した表情を見る限り」
「…その通りでございます」
「報告連絡相談を絶無。自己正当化による責任放棄。
自己保身による独断的隠蔽。アタシたちへの対応、虚偽未遂……」
「………」(汗)
「けど、ゴンダラフ神さまは意固地にならず、正直に事情を説明してくれました。誠実な方ですね」
「この事は内密に…?」
「まあ、立ち上がってください」
ノゾミは手を伸べ、ゴンダラフは手を取って立ち上がる。
「アタシがそこまで冷酷で非情に見えますか?」
「………」(汗)
ゴンダラフの肩に手を置き、顔を近づけ耳に囁く。
「きつい言い方になりましたが、仲違いしたいわけではありません。いろいろと融通してもらうだけでいいんですよ」
「そ、それは……」
「召喚者を迎える大役を任されたゴンダラフ神さまも懸命だったんでしょう。
10代目神龍という権限を前に自己防衛という保身。アタシがゴンダラフ神さまの立場だったとしても、等しい事をしたかもしれませんね」
「………」
「ミスは誰にでもあります。アタシは寛容になれますが、現神「ゲンダラフ」さまはそうではないようですね。
今回のミスで神候補から脱落、剥奪とかあり得るんですか?」
「……はい」
「たったひとつの些細なミスで、それは酷い話です。上司によるパワハラに値しますね。今までもいろいろ辛い目に遭ってきたのでは?」
「は、はい。いろいろ仕事を押し付けられ……」
「ゴンダラフ神さま、よく耐え忍んできましたね」
「の、望美さん……」
「仕事場の環境。
上司からの圧力。
精神的苦痛からのストレス過多。
神さまとて、心のケアは必要です。
今まで感情を抑え衝動を制御させてきたんですね。
これも現神「ゲンダラフ」の無慈悲な所業。
その元凶に怒りや不満があるのなら、お話し聞きますよ」
ゴンダラフの頬を撫でる。
「一度、胸の内を吐き出してみては?
アタシがその重圧を、心胸を和らげ、
負担を減らすことができるかもしれません。
大丈夫、アタシはゴンダラフ神さまの、味方です」
「希美さん、うっ、うう……」
目に涙を溜めるゴンダラフ。
「アタシに対して同調、尽してくれるのなら、どんなことがあっても見限るような真似はしませんよ。運命共同体として、ゴンダラフ神さまを命をかけて守り抜くと誓いましょう」
号泣するゴンダラフ神。
ノゾミはタケルとアヤカの元へ。
「「……」」
「ちょっと、カウンセリングと情報を入手してくるから、少し待っててねー」
ノゾミとゴンダラフは離れた場所へと移動する。
それを見送る兄と姉。
「タケル」
「お、おう」
「あの子、本当に私たちの妹? 悪魔の化身じゃないの?」
「…1年くらい前かな?
有名な宗教団体が壊滅したの覚えてるか?」
「イカサマの? 覚えてるけど、なに、その話の流れ……」
「当時ワイドショーの被害者家族を見て、ノゾミが「ちょっと潰してくるか」と呟いてた。
その数日後、教祖が神を否定して被害者に騙し取った金を返金、謎の解散。
偶然かもと思ってたが後にノゾミに聞いた時、笑いながら違うと言われた」
「さすがにそれは…」
「オレも半信半疑なんだが、ノゾミならもしかしたら、と」
「ない、とは言いきれない? あの子の笑う否定って昔から肯定の証よね」
「だろ」
「でも、ここの神さまも大概ポンコツじゃない? 一応曲がりなりにも神なんでしょ。ノゾミごとに手なづけられるわけないでしょ」
「召喚された時点で神の寵愛で魔術やスキルが使えるって神さま言ってたよな。
スキルの発動なのか分からないが今までより魅了というか、畏怖の念というか、カリスマ性が増しているように感じるんだが」
「じゃあ、ワタシたち自身にもノゾミのスキルとやらが効くというの?」
「懐柔されるとは思えないながな。オレには2人のやり取りがコントにしか思えなかった」
「ワタシもよ」
「オレたちはノゾミ耐性があるんじゃないか? 基本一緒に住んでるし」
「何よ、ノゾミ耐性って……」
★★
30分後。
タケルとアヤカはスキル、ギフトを確認。
アヤカの手の平から水が溢れてくる。
「水の魔法、いいな」
「ホント意味分かんない。どういう仕組みで、どこから湧いてくるのよ」
アヤカの手の平から水が溢れる。
「これが異世界クオリティ。アヤカの属性に火や雷もあるからファイアー攻撃、サンダー攻撃もできるぞ」
「気味悪いんだけど。この手が、自分が」
「オレの今のところ使える攻撃魔法は風だけ。他の属性は増やすことできないのかな?」
ノゾミが先頭でゴンダラフと、2人の元へと戻ってくる。
「希美様の先見の明、深く感銘を受けました!」
「「………」」
「これで10代目神龍は確定です。ゴンダラフが正当な10代目に任命されたのなら、アタシからも祝福しましょう」
膝を床につけ傅く。
「これ以上のないお言葉です」
「「………」」
「では、「ユニバース・ユニフィケーション・アソシエーション」の禁則事項を解除してください」
「希美様の生存確率を上げる為、生活の質を維持、向上させる為、このゴンダラフ、尽力させてもらいます!」
「「………」」
★★
――――
白米10キロ ×10袋
食パン8枚入り 1000袋
マーガリン バター ジャム 各100個
ペットボトル水 2ℓ 1000本
ペットボトル水 600m 10000本
缶詰 (鯖 鰯 秋刀魚)水煮 味噌 醤油 各100個
缶詰 (ミカン モモパイナップル マンゴー) 各100個
缶詰 (肉系)各100個
カップラーメン 味噌塩醤油 各種100個
カップウドン・ソバ 各種100個
カップ焼きそば ソース 塩 各種100個
インスタントラーメン 味噌塩醤油 各種100個
カレー シチュー 固形ルー 各100個
パスタ 1袋1000g 100個
レトルトシリーズ
(お粥 カレー 親子丼 牛丼 各種100)
冷凍シリーズ
(餃子 餡まん 肉まん 各種100)
ウドン 1000食
ソバ 1000食
コーヒー豆 10キロ
コーヒーセット 3セット
茶葉 各種 100袋
急須セット 3セット
塩 5キロ 100袋
胡椒 1キロ 100袋
砂糖 1キロ 100袋
醤油 2リットル 100本
麺つゆ 2リットル 100本
味噌 1キロ 100袋
ソース 1瓶 100本
ケチャップ 100個
マヨネーズ 100個
サラダ油 100本
オリーブオイル 100本
だしの素 1箱 100個
中華の素 1箱 100個
小麦粉 1キロ 100袋
片栗粉 1キロ 100袋
強力粉 1キロ 100袋
餃子の皮 10枚パック 1000個
バニラエッセンス 100個
BOXティッシュ 1000個
ポケットテッシュ 10000個
ウエットティッシュ 1000個
トイレットペーパー シングル 10000個
トイレットペーパー ダブル 10000個
消毒アルコールティッシュ 100個
アルコール消毒液 100本
生理用品 10000個
薬 各種
化粧水 100本
フェイスパウダー 100個
保湿クリーム 100個
ハンドクリーム 100個
リップクリーム 100個
石鹸 10000個
ボディソープ 1000本
シャンプー 1000本
リンス 1000本
コンディショナー 1000本
歯磨きセット 1000個
洗剤 100個
柔軟剤 100個
重曹 100袋
ノートパソコン3台 動画編集ソフトインストール済み
タブレット 5台
スマホ 10台
デジタルカメラ 10台
4Kデジタルビデオカメラ 5台
メモリースティック 100個
メモリーカード 100個
ソーラーモバイルバッテリー 10個
腕時計 10個
LEDライト 10個
スマホ自撮り棒 5個
カメラ三脚 5個
ドライヤー 3台
工具 3セット
単1電池 1000個
単2電池 1000個
単3電池 1000個
電子レンジ 3台
オーブン 3台
ミキサー 3台
ガスレンジ 3台
カセットガスコンロ 10個
携帯ガス缶 3個入り 100本
100円ライター 1000個
テント 10個
カンテラ 10個
断熱シート 10枚
エアマット 10枚
蚊取り線香 100缶
虫よけスプレー 100本
シングルベット 10台
ダブルベット 3台
毛布 100枚
布団 100枚
敷布団 100枚
シーツ 100枚
タオル 1000枚
バスタオル 1000枚
スエット上下 10着 ×3
ジャージ上下 10着 ×3
パジャマ 10着 ×3
Tシャツ 100着 ×3
下着類 100着 ×3
靴下 100着 ×3
シューズ 10足 ×3
靴 10足 ×3
大型インバーター発電機 3台
ガソリン 200ℓ ドラム缶 ×1000
灯油 200ℓ ドラム缶 ×1000
空ポリタンク 10個
自動灯油ポンプ 3個
4WD軽トラック 1台
4WD乗用車 3台
キャンピングカー 3台
新築一戸建て 1棟
DVD映画 アニメ ドラマ 多数
ゲーム機ハード
ゲーム携帯機
ゲーム充電器
ソフト 多数
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「こっちも全部、収納に入ったよー」
「スゲーな。4次元ポケット (異次元空間収納)」
「無限だからねー、今のうちどんどん頼め頼め―!」
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11 蹂躙 終わり (61)
12 物品 (62)
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