指名手配
レンは自分の置かれている状況が少しわかった。
ここは危険な噂がある場所であり、助けてくれたであろう者が殺し屋だということに。
もし、ここで襲われたりでもしたら武器もなく思うように動けないレンにとってはなす術もない。
「俺はここで死ぬわけにはいかないんだ。あいつが待ってる。うちへ帰らないと。」
レンは真剣に訴える。
ヒロはその言葉に驚き、そして爆笑へと変化する。その態度に真剣に伝えたレンは不愉快な気持ちになった。
「安心しろよー。レンの聞いたREDの噂話はちょっと違うな。帰れないと言うのは嘘。噂が伝わっていってどこかで間違った情報が加わったんだろ。裏社会っていうのは一部は間違ってないかもしれないが、容体がよくなったら家に帰してやるって。それにさー、もし俺がお前を殺る気なら助けたりしないだろ?まぁ、俺が助けたわけじゃないんだけどな。」
薬が効いてきたせいかレンの思考は朦朧としている。
(?俺が助けたわけじゃない?じゃあ誰が?)
質問しようとしたが、それを遮るようにヒロは話を続けた。
「それより聞きたいことがある。レンはこっちの懸賞金リストに1億円で指名手配されている。しかも生死問わずだ。高額だからハンターの奴らが今も血眼に探しているんだよ。何をしたのか身に覚えはあるのか?」
今まで軽いノリの話し方のヒロだったが真剣な口調に変わった。よほど重要なことなのだろう。
そしてタブレットらしきものを取り出し、レンの視界に画面を近づける。
薄暗い場所にタブレットの光が急に入り込んだため、眩しさで目を細める。そこには名前と顔写真、懸賞金の額が表示されていた。
"レン・ルーズヴェルト 19歳 100,000,000yen"
写真には端正な白い肌に碧い瞳、髪はブロンドとシルバーが入った色だ。
レンは自分の指名手配をみて、現実を知る。
「…指名手配…。なぜだ?何をした。…わからない。」
戸惑いを感じながらも別の違和感も感じた。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
ブクマと⭐︎の評価をしていただけると励みになります。
よろしくお願いします。




