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偽善者とエイプリルフール 前篇 2019



 エイプリルフール。


 四月は君の……云々はおいておくとして、四月一日は嘘を吐いていいというイベント。

 実はイギリスでは午前中しか嘘を吐いてはいけないらしいが、それ以外の地域では一日中である……なぜだろうか。


 こういう日は、企業もはっちゃける。

 自社のサイトに嘘広告を出したり、思いっ切り嘘と分かる宣伝をしたり……それもあとで本当になることがあるのだが、そういうのはレアケースだ。


「──今回は無し」


『えーーー!』


「ええい、黙れ! というか嘘って具体的に何を言うんだよ!」


 嗚呼、思い返せば去年の出来事。

 いつの間にか作られていたバッドエンド風のPVを見させられ、それだけで午後になっていたっけ……。


「じゃああれか? 眷属揃って誰の嘘が一番本当ぽかったかでもやるのか? いいよ、そういうのはさ」


「では、どうなさるのですか? まさか、この日に何もしないと?」


「だからそうだって言ってるだろ。……いやいや、なんでそんなに驚いているんだ」


 このノリこそエイプリルフールだろう、と思えるほどにアメリカ風の驚き方だ。

 一瞬夢かと思ったが、俺の持つスキルすべてがこれを現実だと伝えてくる。


「……先に訊くけど、このノリがドッキリと言うオチは?」


「ございませんが……どうされますか?」


「どうされますって訊かれてもな……とりあえず解散して、各自俺以外の絡めるヤツに嘘でも言って来いよ。午後になったら俺の方でイベント終了を伝えるからさ」


「分かりました。そのようにしましょう」


 なぜかみんな不満げだ……あれか、俺が凄い嘘でも吐けばよかったのだろうか?

 けど、普段俺が嘘を言ってもすぐに暴いてくるのに、わざわざこういう機会に思い切った嘘を言わなくてもいいと思うんだよな。


 ──大抵のことなら、本当にできるし。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 そして迎えた正午……より少し前。


「な、なにこれ……」


 お祭り騒ぎというか、大揉めというか……とにもかくにも人々はハイテンションで暴れ回っていた。


「なに、と申されましても……これがメルス様の選択では?」


「俺の?」


「絡めるヤツに嘘でも言ってこい。とのことでしたので──リオンを通じて運営神に嘘を吐いた結果でございます」


「バカじゃないの!?」


 ああー、よく見ると国民は戦っているけど相手が同じ国民じゃない。

 レミルと似た、だけどまったく異なる使徒たちみたいだ。


「……これ、嘘にならない?」


「メルス様ならば、それも可能かと」


「結局そうなるのか……ハァ」


 せめて今度こそ、眷属の要望通りにした方がイイってことなのか。

 反省事項として刻んでおいて、ちゃんと次に生かすことにしよう。



「魔導解放──“星刻鳴らす大鐘楼”!」



 そして、時間は遡る。



サブタイトル通り前篇です

続きはネタバレである午後になってから……

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