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偽善者とこぼれ話 番外月  作者: 山田 武


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偽善者とクリスマス 2025

※忘れた方への人物紹介

オジキ:帝国に流れ着いた人、親分、呪病だったところを偽善された



 クリスマス。

 それはお祝いの日、異国の聖人がかつて生まれた日……なぜわざわざ日本でそれを祝うのか、まあそこは大人の事情ということで。


 去年はたしか……お代わりだったな。

 一昨年ユラルが生み出したクリスマス仕様の世界樹君、それを運営神(一柱を除く)から無茶ぶりされたリオンが再利用した企画。


 なんかアレ、運営側といっしょになってかなり頑張って改良したらしいな。

 そうしてリア充/非リア充の天敵となり、罵詈雑言を受ける世界樹君。


 ……ユラルはその姿を見て、とても満足そうだったことを覚えている。

 俺も俺でギーと共に、そんな世界樹君を一度伐り倒したりしました。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 ヴァナキシュ帝国 黒没街


 今年も大人気な世界樹君が、イベント報酬の中身だけ変わって再登場している。

 それはそれとして、俺はAFO世界の年末らしいイベントを探していた。


 さすがに誰かの誕生日を祝う、という日を調べるのも面白みに欠ける。

 なので年の終わり頃に行うイベント、ということで何か無いかを探ってみた。



「…………へぇ、冬至みたいなものですか」


「ああ、お前さんのところじゃあ、違っているみてぇだがな」


「そうですね。前にも言った通り、祈念者の世界には魔物も居ませんので。ただただ一年でもっとも日が早く沈んで、暗くなるってのが冬至の認識です」



 今回は指名手配されている帝国で調査。

 俺に協力してくれているヤ……侠客の親分に、最近の季節ネタを聞いていた。


 その人はもともと井島出身なので、こことそっちと二つの地域のイベントを知っているからな……だからこそ、最後まで残していたと言っても過言ではない。


 そして教わったのが冬至のイベント。

 クリスマスよりも少々早かったが、まあ数日ぐらいだし良いとしよう。


 日本では大して祝われることの無い冬至、しかしそれは大したイベントが無いという認識もあるからだ……逆にAFO世界には、それがあるからこそ重要視されている。


「そうか、モンスターリオットか」


「そういうこった。夜にしか出てこねぇ魔物が早く出てくる、それだけなら良かったんだがな……こっちでもあっちでも、その夜は魔物どもが騒がしい」


「でも、モンスターリオットは迷宮から魔物が氾濫する現象だよな?」


「そうだ。だから厳密に言えばそうじゃねぇが、似たようなことになるんだ」


 …………聞いた話を俺なりに考察した。

 本来のモンスターリオットが迷宮の魔物が飛び出す現象なのに対し、冬至に起きるソレはフィールド上の魔物たちが対象となる。


 迷宮同様、駆除をきちんとしっかりとしていても必ず起きるが、それでも数は減らせるということで人々は頑張る……そして、それが過ぎた後に盛大なお祝いをするらしい。


「──ってのが、ちょっと前……というか昨日までの出来事だな」


「すみません……知ってれば助っ人に行ってたんですけど」


「いいや、構わねぇよ。もともと俺たちだけでやってたもんだし、お前さんらも……『くりすます』だかをやってるだろう? それにお前さんから貰った支援物資で、充分に対処できたからな。気にしてくれんな」


 ……リア充がどうこうと揉めている俺たちは、反省した方がいいのかもしれない。

 とりあえず知人には連絡を回し、クリスマス前には備えてもらうとしよう。



なお、夏至にも似た感じのイベントが……

祈念者にも把握している人は居ますし、公式イベントにならないだけで毎年やってます

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