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偽善者とひな祭り 2025

※忘れた方への人物紹介

『月の乙女』生産班:六人組、名前をすぐに思い出せる人……いるかな?


なお、ほぼサブタイ詐欺ですが、温かい目で見逃してください



 ひな祭り。

 去年は子供たちを盛大に巻き込んで、歌を歌ったり楽器を演奏したりした。


 こちらもこちらで、自分たちだけでやるネタが尽きていたからな……。

 なんだかんだ楽しんでくれたようなので、良かったのだけれど。


 ただ、その歌の内容がな……。

 子供たちが学校で学んでいた日本語、それがあったから歌も俺の知っているものをそのまま歌うことができたけども。


 AFOの世界で同じ単語が使えるか、という問題があったことを当初は忘れていた。

 ……そういったところも含め、今一度世界に目を向けようという考えもあったわけだ。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 イベントエリア


 三月三日は雛祭り。

 それが日本の風習であり、他の地域には見受けられないものなのだが……どうやら、似た感じのイベントは存在したようで。


「ふむふむ、イベントエリアにおいて女性にのみ掛かるバフか……ズルくない?」


 発祥はインド、日本と違いそのお祭りにおいて主役となるのは少女ではなく女性。

 要するに、大人から子供まで女性であればお祭りの主役となる日が存在するらしい。


 今回訪れた一日限定のイベントエリアは、そんな風習を模した世界。

 特別な報酬などは無いものの、普段より満ち溢れた感覚を楽しめるらしい。


 なお、参加条件に女性であることまだ設けられているので、男性は入れない仕様。

 秘密の女子会でもしたいのかねぇ……まあこうして、俺は変身魔法で潜り込んだけど。


「分からないけど、もしかしたら代わりに男性の方にバフが掛かるイベントも誰かが出すだろうかもしれないからいいけどさ。それより今は、満喫しないとね」


 良くも悪くも、AFO世界は実力主義な部分があるので、それこそ特段女性の優遇など最初からせずとも、ソレに値するだけの実力さえあれば自動的にそういう目で見られる。


 それでも、出ている屋台がすべて女性というのはなかなか珍しいけどな。

 イベントエリア限定で、何にでも補正が掛かり品質にも補正が入っているからだろう。


 代わりに経験値なども得られず、バフもここに居る間だけらしいけども。

 料理の味を楽しむだけでも、離れた場所で開かれているPvPもここで楽しめばいい。


「……普段ならこの辺りで、アルカ辺りに絡まれてPvPに……って流れになりそうだけど、そんなオチはごめんだからね。ふふん、バッチリ対策済みなんだよ…………って、アレは……」


 本当に対策は入念にしたので、実はアルカが……という展開ではない。

 俺の視界の先に居たのは、六人組で集まる少女たち。


「フォル、クーチュ、プリパレ、アルミー、マーヌ、シーエの生産班じゃん。こんなところで何してるの?」


「あっ、ノゾム……じゃなくてメルさん。メルさんこそ、どうして……」


「女性じゃないのに? いやほら、何かアイデアになるものは無いかなって……ここは女性だけしか来れないからって、その需要に特化させたり、男性には見せられないものも並べているでしょ?」


「まあ、下着とかも並んでたな……です」


「普通にお化粧とかのコスメグッズ、それを魔道具にしたものなんかもあったね。私は自分の分だけじゃなくて、眷属の子たちのモノも考えたいし、ちょうどよかったんだよ」


『へぇ~』


「あっ、ならティーチャーにリクエストしたいことがあるのデース!」


 その後、俺は彼女たちに頼まれ、祭りに並ぶ品々について質疑応答をすることに。

 俺だけの目線では分からない、女性が求める品なんかも逆に聞くことになった。


 三月三日は女の子の日だが、こうして女性全体が求めるイベントというのもありか。

 そんなことを思い……なら逆も考えないとと、増えた課題に頭を悩ませるのだった。



かなり右往左往している感がありますが、まあ何気ない日常ということでご勘弁を

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