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偽善者とこぼれ話 番外月  作者: 山田 武


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偽善者と節分 2025

※忘れた方への人物紹介

お辰:「東の南釧」編にて登場、鎖国国家の開国派、坂本さんちの娘さん



 節分。


 よく分からないままやる内容だけ記すのであれば、架空の生物に豆を投げて毎年異なる方向を向いて巻き寿司を無言で頬張るイベントだ……狂気染みたものっぽいな。


 一年に四回ある季節の分け目、その一つにあれやこれやと詰め込んだ果てだろうか。

 去年はもう、眷属任せのアイデアでごり押ししたからな……もう限界だったよ。


  ◆   □   ◆   □   ◆


 井島 南釧


 節分と言ったらジャパニーズイベント、ということでAFO版の日本に来てみた。

 中でも南釧は開国派、外国に目を向けている連中が多いので参考になると思い来訪。


「──まあ、そういうわけじゃ。この時期に何か、やっとることはないか?」


「……」


「ん? どうした、そんな豆鉄砲を喰らったような顔で?」


「…………ハァ、そうでした。全然姿を見せないと思ったら、急に何ですか?」


「あははは、悪いのう。こう見えて、西へ東へ海の果て、いろいろやっておって忙しい身なんじゃよ。ただまあ、まだまだ疎いことが多くてのう、そこで声を掛けたわけじゃ」


 コンタクトを取ったのは、開国派の重鎮の娘さん──坂本さんちのお辰ちゃん。

 前回同様、演説をしていたのでそれを終えたタイミングで声を掛けてみた。


「もう、いいです……それで、何か行事が無いかという話ですよね? それでしたら、つい先日ありましたよ」


「ほう、どういうものなんじゃ?」


「節分、というものでして。ここ井島の春を祝う催しです」


「春を? なら、他の季節もやるんか?」


「ええ。なんせとても重要な行事ですし……でなければ、百鬼夜行が起きかねません」


 鬼は外、福は内とは言うけども。

 話を聞くところによると、どうやら季節の境目に鬼たちが封印を解いてひと暴れ……的なイベントが発生するらしい。


 その鬼たち──『邪鬼』がかつていろいろやったので、それが二度と起きないようにするのがこちらの世界の節分とのこと。


「南釧辺りは定められた儀式を行うだけで良いのですが……何でも西京では、陰陽師の方が節分ごとに闘いを繰り広げているとか。それもまた催しとして行われているそうです」


「……行ってみたかったのう。全部の季節の境目なんじゃろう? 別の季節の境目にでも見に行ってみるか」


「季節ごとに鬼たちの強さが違うみたいですよ? 邪鬼たちの頭目、色鬼と呼ばれる個体が順繰りに出るそうなのですが、色鬼ごとに異なる方法で他の邪鬼を操るんだとか」


「……ますます見たくなってきたのう。そん時はお辰、おまんも来るか?」


「…………いいのですか?」


「構わん構わん。今日は居らんが、そん時はミントも連れてくるでな、仲良ぅしてやってほしい」


 というか、今更だが節分ズレてたのか。

 ……適当に世界運用とかしているので、ある意味暦とか関係無いんだよな。



※邪鬼

……終焉の島のイビルなゴブリンと名称が被ってて困った種族、後で変えようかな?

五色──赤、青、黄、緑、黒の邪鬼頭目に従えられ、人の欲望を喰らうため暴れ回る

西京の場合、邪鬼たちが一定以上暴れると『鬼』がエクストラ召喚される特殊仕様

そのため早急に処理しなければならない……なお、召喚自体は回避不可なので、割り切って興行として堂々とアピールすることになった

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