偽善者とハロウィーン 2022
※内容はかなりはっちゃけています
そして、いろいろとアレです
ハロウィーン。
前回は種族を変更できるポーションを配って、それぞれの種族の性質などを体験できるイベントになっていた。
俺、そしてフィレルはアイリスがメタモルポーションで兎耳種と化した姿に萌えたりしたのだが……まあ、それは置いておく。
ポーションに関しては、今回も住民が代わりに配布を行ってくれていた。
レシピは公開済みで、条件を満たした者なら誰でも見れるようになっていたりする。
「対応する種族については、まあ定期的に増やしていけばいいか……運営ってのは、こういうスケジュールも考えていかないといけないのか」
どうして祈念者もといプレイヤーだったのに、そんな裏側を考えねばならない。
とは思いつつも、やはり俺や眷属を慕ってくれる国民のためにも頑張りたいのも事実。
「というか、いろいろとやっているからネタも尽きているんだよな…………そうだな、同じことでもメンバーで誤魔化すか」
眷属を頼ることも、時には肝心だ。
まあ、絶対にこういうシチュエーションのために言われたわけじゃないんだろうけど。
それでも、俺一人で国民たちの満足度を高めることは難しい以上、誰かに頼らねばならない……そうだな、少し考えるか。
◆ □ ◆ □ ◆
第一世界 イベント会場
「本当に、本当にありがとうございます!」
策に詰まった結果、俺が選んだもの。
それが反映されたものこそ、目の前に広がる光景だった。
どこかで見たことのあるような恰好。
それは他でもない、俺があの者たちのために作った衣装の数々。
だからこそ、俺は感謝の意を述べなければならない。
……今回のイベント、それは眷属の衣装を着てみようというものなのだから。
「眷属はいろんな意味で多種多様な服を着ているからな……うん、大人気で何より」
おしゃれ系はともかく、効果を求める装備に関しては俺が作っている。
今回はそのレプリカを大量に複製し、国民たちに提供していた。
……さすがに着ていた物をそのまま、というのはいろんな意味でアウトだしな。
今回のために、一から即席で作ったのだが再現度はかなり高い。
眷属は大人から子供、果ては合法ロリまでさまざまな容姿をしている。
そのため、国民の約半分以上がそうして眷属の服に身を包んで街を歩いていた。
「そしてすまん、本当にすまん……!」
そう、それは約半分ほど。
そうではないものは、一段か二段ほど劣るこれまでのハロウィーンで用意していた衣装に身を包んでいた。
もうお分かりだろう。
眷属は祈念者も行っていない大陸を調査している英雄の二人以外、全員が女だ……TSも混ざっているけど。
そんな理由もあり、子供はともかく大人が着れる眷属の衣装など無いに等しかった。
少しだけ男女兼用の服や、いろいろあって眷属が男装していた時の服などもある。
だがやはり、女性向けのモノが多く男たちは複雑な顔をしていた。
……うん、次はちゃんと男物も大量に揃えておかなければ。
反省をしつつ、やっぱり眼福だと女性たちのコスプレを眺める俺なのだった。
眷属たちも仮装を楽しんでいます
一部の者は、偽善者に何を着せようかとわくわくです
男たちも、女性陣が着飾っているのは眼福です
──そう、誰も不幸になどなっていないのだ(適当)!




