表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
25/32

ー最終話


ー最終話


例によって、観客はマリーアントワネットとルイ16世のコスプレだった。その一番前。ステージ前に、迷彩服の5人が並んでいた。

最初戸惑っていた。

しかし2曲目からノリノリになり、最も熱狂してくれた。

ライブ終了後治安部隊と対テロ部隊がステージからなだれ込み…引きずられて行った。

明らかにアラブの顔をした男が、リリアに向かって腕を伸ばし

「アイファウンドトゥモロー!」

……と言ったように、リリアに聞こえた。


詳細をネットで知った。

空港を襲うとされたテロリストが彼等だった。

しかし、目標はリリアントワネットのライブだった。

ワゴン車で向かっていたが、群衆で動けなくなる。武装しワゴン車を降りた瞬間、群衆に揉まれた。変なもん持ってるんじゃねえと怒鳴られ。持っている機関銃がもぎ取られ、手榴弾もナイフもなくなり、巻いていた自爆用のプラスチィク爆弾も無くなった。

取り返そうともがいても、群衆の流れに逆らえず、気付くとステージ前にいた。

そこでマイクだけで演奏する3人を見た。

横にいたイギリス人が歌詞をアラビア語に訳した。

そこで5人は、過去に縛られ目を背けていた明日を見たと言う。

自分達や家族や友達を排除するイギリスを憎んだ。だが、自分達もイギリスの家族や友達を排除しようとした。

憎んだイギリスと同じ事をしようとした。

それは違うと思った。

訳された歌詞が言った。

ー誰も切り捨てない。

誰も置いてきぼりにしない。

みんなで未来に行こう。その方法は必ず見つかる。

見つけようとしなかっただけだからー


誰も殺さなくて良かった。

あの日本人はきっと

アラーの使いだったに違いない。



「結果オーライ?」

帰国して、事務所で恭之助にリリアは言った。

「凄まじい勘違いだな。リリアがアラーの使いなら、みんなとっくに救われてる」

「持ってた武装が治安部隊に回収されたらしいけど、1000人以上の死者がでるとこだったって。その中に私達もいたよ。勘違いでもなんでも良いよ」

リリアは少し怒って言った。

「その歌詞。刑務所で、5人がアラビア語でカバーした動画が上がってるぞ。ビートボックスは彼等の方が上手い」

リリアはうなづいた。

「見た。あの人達が歌った方がふさわしいね」

恭之助は満足そうに笑った。

「それは大切な事だ。誰かにふさわしい歌を作れるようになれば、プロフェッショナルと呼んで良い」

リリアは音楽を始めた頃見た、憧れに1歩近づけた事を誇らしく思った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ