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その3


その3


ステージで2曲目をマイクで始めた。

すぐに問題が発生した。

リリアのマイク以外、強烈なノイズが混じった。

安藤君が店のミキサーにクレームを入れる。

「他のマイクを試してくれって」

リョウコとミキがマイクのコードを抜いていると、台車にカゴイッパイのマイクが運ばれてきた。

「良い思い出話で、老後は楽しめそう」

リョウコが一本取り出して笑った。

リリアもミキもカゴからマイクを取り出して、繋いでは試した。

ノイズすら出ない物も有る。

どんどん時間が過ぎて行く。

あと開演まで30分でカゴが空になった。

「どうする?海に飛び込んでフランスに亡命する?」

「大使館に逃げ込むのが冷静な判断よ」

「恭之助さんに聞く?」

完全にお手上げだった。



するとミキサーが英語で何か言った。

「安藤君。下品なジョークじゃなかったら日本語で伝えて」

「おじいさんの家にカラオケマイクが有るそうです。電話してくれるそうです」

「こう言って。今夜がカラオケパーティーじゃ無いことを祈ってるって」

三人で膝まずいて両手を組んだ。

ミキサーは手でオッケイと合図して、スマホを耳に当てた。

しばらく。やり取りが続いた。


ミキサーがスマホを切って言った。 安藤君が言う。

「おじいさん自らゴールデンマイクをトライアンフ955ccスプリントRSで持って来てくれるそうです」

「それは?戦闘機?」

「バイクだそうです」

リリアはおそるおそる聞いた。

「おじいさんの家は、この近く?」

安藤君はミキサーに聞いた。

「350㎞で飛ばしてくるので、15分かかるそうです」

「高速道路は無いみたいだけど?」

「おじいさんは、元ロードレーサーで、ダンロップ兄弟を抜いた事が有るそうです」

「言ってる意味は解らないけど、死なずに来るって事で良い?」

安藤君の通訳にミキサーは頷いた。

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