任務~出立~
みんな各々準備を終え訓練場に集まっていた。服装はいつもの動きやすい隊服とは違いゆったりした服装の格好をしている。
「この格好動きにくいー」
「実際の調査員の服に似せたから仕方ないだろう」
「でもさすがロゥディア様ね。裏地とかに武器とか隠せるようなデザインにしてある」
「俺はどちらかといえばこういう格好の方が落ち着くな」
「カイト違和感無さすぎだろ」
「みなさんよくお似合いですわ」
「セティア様、どうしてこちらへ?」
もう少ししたら出る時刻になる。ソリトゥスは裏部隊のため大々的に動くわけにはいかない。そのためロゥディアもセティア見送りには来ないはずだった。
「少し伝えておきたいことがあったのです。」
「先見…ですか?」
「先見なんて大層なものじゃないっていつも言ってるじゃない。でもその通りよ。」
セティアは極稀に確実性の高い未来を見ることがある。ただ本人の望む時に見れるという訳では無い。先見は望む時に未来を見ることが出来るがそういう訳では無い上に断片的すぎるため本人は先見ではないと否定している。しかしセティアが見た未来は確実性がとても高く的中率だけで言うのであれば国にいる先見よりはるかに高い。
「私が見たのはみんなが傷ついてるところ。相手は去ったあとみたいだったけどみんな満身創痍だったわ」
「戦闘は避けられないということか…という事は高確率でハイヴェズが絡んでると見ていいな」
「どういう経緯があったかはわからなくてもその可能性があるとわかっただけでも心構えが変わります。女王、伝えてくださりありがとうございます」
「いえ、私にはこれくらいしかできません。危険な戦いが待ち受けていると知りつつあなたがたを送り出さなければならないのですから。どうか無事で帰ってきてくださいね」
「わたしもまってる。みんながけがしてかえってきたらわたし治すから」
「ありがとうメリア」
「えへへ…」
「そろそろ定刻だ。出ようか」
「はーい」
「それではいってきます」
「えぇ、気をつけてくださいね…」