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初恋破綻!

皆さんはこんな経験ありませんか?

俺、田中光は、密かに好意を寄せている人物がいる。

光はちらっと左のほうを見た。

光の目に映ったのは、眼鏡を掛けていて、やけに唇が潤っていて、とても笑顔が似合う・・・

はずなのに、なかなか笑顔にならない彼女―――――――

村本汐(17歳・・・自称)の横にいる彼女。

青井藍。俺と同じ中二の可愛い女子。

それにしても、村本汐先生は自称17歳って無理がありすぎる。

明らかに50代は超えている。

1度、入学式の時にクラスの奴がそこに突っ込んだが、休み時間、職員室に呼ばれ、帰ってきたときには顔が真っ青で、酷く震えていたということがあった。いったい何があったのだろう。

まあ、それはおいといて、とにかく俺は青井藍が好きなのである。

「皆、聞いてほしいことがあるの。」

いつの間にか村本先生が教卓の前に立っていた。やけに真剣な表情をしている。

「実は、今月いっぱいで青井藍さんが転校することになったらしいの。」

「いやいや、ちょっと待て。」

「どうしたの?田中君?」

「明らかにおかしいだろそれ。登場の仕方からして、俺が主人公で、青井がヒロインっていう学園ラブコメっぽいものが始まろうとしていただろ!いきなり転校っておかしいだろ」

「えっと・・・何の話かな?田中君?」

「・・・何でもないです。すいません。」

光は諦めた。気づいたのだ。これは単なる作者の書き間違えじゃない。こういう設定なんだと。

にしても、主人公の恋が、たった600字で破綻する小説なんてあるのか?

少なくとも、俺は見たことがない。

ああ、これからラブコメが始まるはずのつもりが、嵐のように過ぎ去った。

「ええっと~・・・あ、そうだ。青井さんが転校するので、それまでにたくさんの思い出を作っていってあげてね。あ、あとそれと、この学校のこの2-1組に転校生がやってきました!」

青井のことでもざわざわしていたのに、転校生の話も持ち込まれるとさっきよりざわめき出した。

ガラガラ―――

教室の扉から、一人、とても綺麗な女子がやってきた。しかも銀髪外人美少女。二次元に居そうだ。

ていうか、何か似てる。顔立ちが。あのニヤニヤ動画で話題になっている、「這いよって!ニョル子ちゃん」のヒロインに似ている。とても。

やばい。超かわいい。タイプだわ。もう青井とかどうでもいいわ。転校するし。俺の第二の恋愛スタートだな。やっぱこれ、ラブコメだわ。うん。

銀髪少女が黒板に名前を書いていく。苗字 テラ 名前―――

ワロス。何これ狙ってんの?受け狙い?それともあれか?親がニヤ厨で、なんとなくつけた名前か?

「テラワロスです。お願いします。」

とてもきれいな発音だった。

「ワロスちゃんは、親が両方外国人だけれども、日本育ちだそうです。仲良くしてあげてください。」

よし、絶対今回は恋愛成就させるぜ。

「ワロスちゃん。皆に何か一言!」

先生が、定番の自己紹介をさせようとしている。

その言葉に、ワロスは大きく息を吸い――――

「ただの人間には興味ありま

「いや、持てよ。何いきなり凡人否定しようとする発言するんだよ。」

「こら、光君。いきなり話をさえぎらない。」

「・・・すいません」

これは理不尽だろう。

「さ、続けて。」

その言葉にワロスはもう一度大きく息を吸い―――

「ただの人間には興味ありません。斜め読みで友達募集しようと考えている人、右手に異能の力を打ち消す能力を持っている人、名状しがたいバールのようなものを持っているものは私のところに来なさい!」

ああ、多分こいつの人生破綻したな。ていうか、一目惚れしちゃったけどこいつ大丈夫かよ俺!

「・・・大丈夫だ、問題ない。」

そうだ。これくらいなら・・・な。

「ワロスちゃんは、お家の都合でここに一か月しか居られないそうです。皆、たくさん思い出作ってあげて下さい。」

はい破綻。わずか700ページで第二の恋が破綻しました。

これ・・・主人公俺なのか?(続くかも)

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