9 休日②
寝て起きたらもう次の日になってしまうんです。みりとの買い物、カフェデート、服どうしようか、今日はいつもより気合を入れて服を選ばなきゃ、ちょっとでも可愛いって思ってもらいたいから、私のこと少しでも長く見てほしいから。あ、でもお弁当の用意もしなきゃいけないし…時間が足りない!
みりがどういうのが好みなのか、私でも完璧に分かってるわけじゃないし…ここは私が一番自信のある美しい系の服で行こうかな、うん、決めた。服が決まったらお弁当の用意して…今日はサンドイッチにしようかな、外出先でも食べやすいし用意もしやすい、中身は…うん、これにしよう。やっとチャンスが回ってきたんだ、少しでも私のことを意識してほしい。好きになってほしい。
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と、もうそろそろ約束の時間だな。早めに出とくか、あるまも早めに家出るだろうし、20分前なら俺のほうが早いでしょ。と思って家を出たら…
「「あ、」」
ちょうどあるまも家を出たところだったらしい。
「あー!、早めに家出て待っとこうと思ったのにー!」
「早めに出ると思ったけど、俺の想像より早めに出てたみたいだね」
「もー!」
あるまは自分の思い通りにならなかったことにご立腹の様子である。
「みりのことだからもうちょっと家出るの遅いと思ったのにー!」
「俺も早く出て待っとこうと思ったんだけどな」
「いつもみたいに遅れて出てくればよかったの!」
うーんなんと言って鎮めようかな…、と、今気づいたけど。あるまの私服、なんだか気合が入ってるな。喋り方からそうは見えないけど、なにも喋らず立っていればモデルと言われても信じるくらい美しい姿をしている。
「なんか…ごめん?、それもそうだけど、服、とっても可愛いよ」
そう言うと彼女の顔から溢れんばかりの笑顔がこぼれ出てきた。
「でしょ〜、可愛いでしょ〜」
「静かに経ってればモデルかと思うような美しさがある」
「ちょっと?、静かじゃないと美しくないっていうの!?」
「美しさと言う面ではマイナスかも、でもそれはそれで可愛いからOKです」
「ちょっと、そこまで言われると照れるかな」
思ったことはちゃんと口に出して伝えてあげないとだし、
「いいじゃん、実際可愛いんだから」
「…!!」
「まあずっと立ち話するのもなんだし…行こ?」
あるまはコクっと頷いた。
やっぱ日曜日の公園は人が多い。
「人多いね〜」
「ここは商業施設と繋がってるから、買い物しにきた人が休んでるってのもあるんじゃないかな?」
「なるほどね〜、あ、あっちのベンチ空いてるよ!」
「よし、行こう」
席を取れたのであるまが作ってきたお弁当を開ける。
「今日のは…なるほど、サンドイッチね」
「外で食べるならこれがいいかなって思って」
なるほどなるほど…たまごサンドが二つと、レタスハムチーズが挟んであるもの…あといちごジャムを使ったサンドイッチ。見た目も美味しそう。
「いただきます、ムシャ…あ、美味しい」
「全部私が一から準備したんだよ?」
「すごいねあるま、ホントにすごいと思う」
「えへへ〜」
美味しいサンドイッチを食べて、少しお店を見て回る。
「あんま一人でショッピングモール系の大きい店に来ることがないから割と新鮮かもしれん」
一人で来る時は大体これを買う、などと目的が決まった時、つまりその目的のための店に行くことはあれど、それに関係ないところに行くことがないため新鮮味
があるのかもしれない。
「あ、そうだ、服見たいと思ってたんだ〜、みりも見よ〜」
「あんま自分で服選ぶことってないんだよね、基本親が買ってきたものをそのまま来てるって感じだから…、それに一人で服屋入るのってなんか抵抗感ない?」
「んー最初の頃はあったかも、でも慣れちゃった」
「あー…」
そりゃそうか、何回か行ってたら慣れるか。
「それはそうと、ちょっとみりに似合いそうな服探したいから来て〜」
そうして腕を引っ張られ、試着室に押し込まれてしまったのだ。
そうして服屋で一時間ほど時間を潰し…
「何着来たかわからんぞ…疲れた…」
「なんかごめんね?、似合う服探してたら止まんなくて」
「いやいいけど、おかげでいいの見つかったし」
「それなら良かった」
結果的に欲しい服が見つかったからよかったのだが。
「じゃ、そろそろ時間もいい感じだしカフェ行かない?」
「了解ー」
そうして本日のお出かけの本題のカフェに行くのであった。




