81 じゃなきゃ意味がない
三人で話した翌日の学校のお昼ご飯。屋上に雨笠と二人で居た…。
「今日は雨笠に話を聞きたいから、お昼ご飯はそっちの方行ってもいい?」
「…やだ、他の女の子と二人でご飯なんで、許されない、そうだ、一緒に死ねば私たちの愛は永遠に…」
ここぞとばかりにヤンデレを発揮しないでもらえないかね?
「ちょっとばかり大切な話なんだ」
「……盗聴器仕込んで内容聞いてもいいならいいよ」
「盗聴器なんてないでしょ、え、ないよね?」
「…流石に持ってないけど」
どっちだよ、
「でも、でも、私が見えるところで話して」
「じゃあ…屋上にでも呼ぶことにするよ」
と言うわけでそれから昼食に雨笠を誘って一緒に食べていると言うわけだ…ちなみにちょっと離れたところにあるまがこっちを睨みながらご飯を食べている。
「先輩の方から呼び出してくるって、珍しいですね、私の方優先して、あるまちゃんの方は大丈夫だったんですか」
「大丈夫…ではないかもね、だってほらあそこ」
「あ、こっち見てる…」
こっちを睨んでいるあるまの方に目配せしたら雨笠も気づいたようだ。
「それで、私を呼び出してなにか話すことでもあるんですか」
「いや、ただ、最近綺麗になったなって」
「………ふぇ!?」
「綺麗になったのは本当だが冗談だ、本題は別にある」
「…もう、彼女さんがいるんだから、私まで落とそうとしないでください、私はそんなにちょろくないですから!」
「わかった、わかったから」
そろそろ本題に入ることにしよう。
「最近色々頑張ってるみたいだけど、これ聞いたことなかったなってことがあったから気になってさ」
「なんですか先輩」
「《《…なんで雨笠は人気者になりたいんだ?》》」
雨笠は最初、人気者になりたいと俺に話を聞きにきた。当時はなんか俺に話しかけてくるやつが居た!、と言う驚きから聞くのを忘れていたのだが、なぜ人気者になりたいのか、その理由は未だ聞いていない。
「………やっぱり、気になりますか」
「気になるね」
「……そう…ですね…、なんて言えばいいんでしょうか…ちょっと、うまくまとめられませんね、ただ…」
「…ただ?」
「《《人気者でないと、ダメなんです》》」
「それは…なぜ?」
「人気者じゃないと人に名前を知ってもらえません、人気者じゃないと仲良くしてもらえません…」
「………」
「《《人気者でないと》》、《《いつか人に捨てられます》》」
「……そんなことは」
「そんなことが……あるんですよ」
雨笠はこちらを向いて、悲しそうな、寂しそうな、そしてどこか諦めたような表情をして話し始めた。
「これは…私が中学生だった頃の話です。」
〜〜〜
私は昔から仲の良い男子の幼馴染みがいました。
…小さい頃からよく一緒に遊んだり、家に行ってゲームもしてたんですよね。そのまま中学校に上がって、それで、中一の冬。相手の方が告白してくてくれたんです。私のその人のことをよく思っていましたし、相手から告白されるって、とっても夢があると思いますよね。
それで、付き合って、幸せな生活だったんですよ。でも、それも、永遠に続くものではなかったんですよ。
クラスに転校してきた、とっても可愛くて話し上手で聞き上手、本当になんでも出来ちゃいそうなすごい子が来たんです。私の幼馴染は、私と違ってとってもイケメンでした。だから…普通の私と付き合ってることに不満を持つ人もいたんですよ。それでも、
『あんな奴の言うことなんて気にするな』
って、言ってくれてたんですよ?。でもその子が来てから、だんだんと変わっていっちゃったんです。
〜〜〜
「……………」
ここまで静かに聞いていた、気づけば遠くにいたはずのあるまが雨笠の後ろまで来て、背中をぽんぽんと叩いている。
「きっと、あの転校生の子も、私の幼馴染みのことを好きになったんでしょうね、あの手この手で近くに、尚且つ事前に一緒になれるように手を回していました。私が知らないうちに、きっと休みの日にも遊びに行ってたんじゃないでしょうか…、それで段々と、幼馴染みがよそよそしくなって行きました…それて中二の夏頃のことです、別れて欲しいって、言われたんです。」
「…………」




