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76 自信を持って③

「ほんとにも〜、こんな整ってるのに、お手入れしないなんて、そんなのもったいないよ!」

「だって…これまでこういうもの使ったことがなかったし…なかなか手が出せなくて…」

「そうだよね〜、だから慣れるためにたくさん使うこと!、そのために私が直々に教えるんだから!」

「そうだよね…うん、あるまちゃん、私頑張る!」

「よし!、その意気でやってこー!」


 まずは基本的な肌の手入れの方法、あと簡単な美容品から…本格的なメイクはまた後日教えるらしい。と言うのも…


「教えてすぐ覚えられるようなものでもないからね〜、人によって合う合わないってのもあるし」

「最近はネットで調べればいくらでも出てくるものね」

「便利な時代になったもんだねぇ〜、私が小さい頃はこんなのなかったよ〜」

「…まるでおばあちゃんみたいな物言いね…」


 私《俺》がそばでちょくちょく口を挟みながら、あるまの美容レクチャーは続いていった。


「…よし、これで基本的なことは大丈夫かな、これを続けてればプルプルですべすべなとっても綺麗なお肌が出来上がるからね!」

「あるまちゃん、ありがと〜」

「メイクはまた今度!、って言おうと思ったんだけど…せっかく今綺麗になったんだし…昨日買った可愛い服も着てるんだから…私がメイクしてみんなで外行こうよ!」


 教えるだけで終わるのかと思ったら、急に外に行こうと言い出した。


「…まさか…見てるだけの私を呼んだのも…最初から外に出るつもりだったから?」

「そういうこと!、ってわけだから…雫ちゃんにメイクしてくる〜」

「わ、押さないでよ〜!」


 あるまは雨笠と一緒に部屋に入っていった…なんと言っているかまでは聞こえないのだが、じゃれ合っている声が聞こえてくる…


「この分じゃ、外出れるのかなり先になりそうだなぁ…」


 誰もいないリビングに向かって、そう呟いた。


「お待たせ〜!、やっと終わったよ〜、ほら恥ずかしがってないで出てきて出てきて」

「あの…変じゃ…ない…ですかね」

「…綺麗」


 あるまは可愛くて小柄な女の子だ。一言で言うと美少女なのだが、元気で周りを巻き込む力があって、グループがあるとしたらそこの中心に居そうな元気っこだ。


 その一方雨笠は…身長があるまより比較的高く、性格も大人しい。お淑やかと言えるような印象を受ける。ラノベとかのキャラに例えると…部屋の隅で小説を読んでそうな真面目で清楚な女子。


 二人とも見違えるような可愛さだった…まぁあるまの可愛さは昔から知ってるけど。


「あ、あなたたち、とっても綺麗よ」

「でしょ〜」

「そ、そうですかね」

「もー!、雫ちゃん!、私がせっかく可愛くしたんだから自信持ってよ!、悪い子にはお仕置きだ〜!」

「あ!、ちょっと待って!、あははははははは!」


 あるまが雨笠の脇腹にこしょこしょ攻撃を初めて、また一層と家が騒がしくなったのだった。


「で、結局どこにいくのかしら?」

「え、あぁ、出てから考えれば良くない?」

「完全に行き当たりばったりってわけね…」


 あるまって結構計画立てて進めていくイメージあったんだけど…そうじゃないのかな?。


「とりあえずカフェ行こ!」

「昨日も行ったじゃない…ああいうところって毎日行くところじゃないと思うんだけど…第一お金は大丈夫?」

「あー…最近ちょっとお金使いすぎてるかもね…アハハ…」


 そりゃ服買ったり頻繁にカフェ行ったりしてるんだもの、お金だって無限じゃないからね〜、まぁそんな気はしてた。


「で、でも…じゃぁどこ行くっていうの!」

「どこに行けばいいのかしらねぇ…」

「あ、あの!」


 あるまと二人で話していたところ、間に雨笠が入ってきて、こう提案してきた。


「そ、その…」

「「ん?」」

「映画!…見に行きませんか?…」


 映画、か…今何かやってたっけ?、それに


「映画も映画で結構お金かかる気が…」

「まぁ大丈夫!!!、それに雫ちゃんがせっかく行きたいって言ってくれてるんだから行ってあげなきゃね〜」

「あるまは…それでいいのかしら?」

「んー大丈夫でしょ、お金使いすぎたって言っても、手持ちにないわけじゃないし、たまにはたくさん使う時があっても大丈夫でしょ!、それにお母さんに頼んだら少しは出してくれるし」

「当てにしすぎないほうがいいと思うんだけどね〜」


 まぁ結局は見にいく空気になったので、準備を済ませて家を出ることにした。

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