65 新たなスタート
「母さ〜ん、あけおめことよろ」
「今年もよろしくお願いします!」
あるまも付いて来ていて、丁寧に新年の挨拶をする。
「ところで初詣どうする?」
「初詣…そういや柊からも連絡来てたな」
「どうせなら初日の出の時間に行きたいよね〜」
「初日の出の時間っていつなんだ?、めちゃ早い時間であることに変わり無いけど」
「んー、とりあえず寝るなら早く寝る方がいいと思うよ、そんな長い時間は寝られないけど」
「…起きれる気しないから起こしてくれない…?」
「わかった〜」
初日の出を見るため早い時間に出ることを伝えると、
柊:藍星が初日の出の時間に行くとは驚きだな!、朝ちゃんと起きるんだぞ?、それとも彼女に起こしてもらうのかな?、まぁなんにしろ楽しみにしておくぜ!
「あいつは…いつも通りだな」
そんなことを考えながら眠りにつくのだった。
〜〜〜
「…て〜、起きて〜!」
「はっ」
まだ日も登ってない未明と言われるような時間帯に起こされ、急ぎめで準備して家を出る。
「暗いし寒!」
ぶつぶつ言いながら歩いて行くと…
「よう藍星!!!」
「柊か、こんな時間に済まんな」
「心配ご無用!、それより藍星がちゃんと起きられるかどうか心配だったんだからな?」
「…まぁ起きれたんだからいいだろ、あれ後ろにもう一人居る?、暗くてはっきりしないけど」
「あぁ、俺の彼女だ」
「あぁ…そういやお前彼女居たんだったな」
「忘れんな!!!」
あるまが話に入ってこないなと思ったら、柊の彼女さんと話しているじゃないか。
「…あ、ゆっくり話してるとこ悪いけど、みりが起きるの遅かったからあんまり時間に余裕ないし行くよ!」
「はーい」
…神社に着いたのはいいのだが…あまりの人の多さに全く進まない…
「…これ初日の出見るのと初詣するの一緒じゃなくてよくないか?」
「確かに」
「賛成」
神社を離れ、近くの小さな山というか高台に移動することに…登り切ったあたりでかなりいい具合の時間になった。
「うわ〜初日の出って綺麗〜」
「今年も始まるって感じがするな」
「私たちの関係も、また改めて始まるってこと!」
「なるほどね」
初日の出を見届けた四人は、それぞれの家へ帰っていく…まぁあるまは俺の家に来るわけなのだが…
「やっぱりここが落ち着くね〜」
「そうかそうか、おかえり」
「ただいま〜!」
…その後はお雑煮を食べたり、おやつにお菓子の代わりにお餅を焼いて食べたりと小括を満喫して…気づけば三ヶ日(1/1〜1/3)が終わってしまっていた。
その間色々あった。初詣に行ったり、単身赴任の父さんが正月休み使って帰ってきたり…それでお年玉をもらったりしていると…
「もう明日で休み終わりってマジ?」
「新学期も頑張らなきゃね〜」
「最後の日にあんなことあったし…憂鬱だなぁ…」
「んー、心配いらないと思うんだけどね〜、みりの評価上がってると思うし」
「…そんなもんなのかな?」
「うん、きっとね。それはそうと…ちょっとお出かけしない?」
「…なんで急に?」
「お年玉貰ってお金あるんだし、ちょっとぶらぶらしたいな〜って」
「ウィンドウショッピングね、了解」
そうしてお出かけしていると、あるまは
「…思い知らされちゃったんだよね〜、私の力じゃ、どうやっても男の人には敵わないって」
「まぁ…体格差とかあるからなぁ」
あのクリスマスイブの日、無理やり手を掴まれた時、どうやっても手を振り払えなかったことを気にしていた。
「あの時はみりが助けに来てくれたけど…都合よく毎回助けに来てくれるとは限らないわけじゃん?」
「助けに行けるならすぐ行きたいんだけどね」
「それはありがとうなんだよ〜、でも自分で自分の身を守れるように、護身術を習いに行こうと思ってて」
「あ、いいんじゃない?」
あるまがやりたいことは全力で応援するのだ。だけど自分で守ってやれる機会が減るとなると少し寂しいような…
「それで…みりもあんまり力強くないじゃん?、一緒に受けられないかな〜、って思って」
「…一緒に行けるなら受けたいかな」
「よーし!、そうと決まったらこれからも頑張ってこー!」
そうだな、これからも日々は続いていく。楽しい日も悲しい日も、ハチャメチャな日々も何気ない日常も、自分たちを照らす光になるなら、これからも進んでいこうと改めて思った藍星みり出会った。
そして数日後…
「ふわぁ…おはよぉ…」
冬休みも終わり、三学期が始まった。




