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60 なにがあっても②

「なんでここがわかった!?」

「学校の中に絶対に見つからない場所ってのがあると思ってんのか?、まぁそれなりに迷ったけど…、元k…月乃が、ここにいるって教えてくれた」

「まさか…こんなところに用事があってくるわけがない…さては最初からつけていたな!」


 謎に怒りをぶつけてくる斎藤からはすごく小物感を感じるな…と、そう思っていると。


「ふざけないでよ!!!」


 大声で月乃は叫んだ。


「今回の噂を流したのも、藍星君と別れるきっかけになったのも、それに…昔、私があなたの告白を断った後に噂を流したのも全部…全部あなたがやったんでしょ!」


 …え?、まさか、今までの全てのトラブルも全てこいつが原因で起こっていたと…?


「ふーん、バレたなら仕方ないか」

「…なぜそんなことを?」

「お前のことが憎かった」

「俺はお前に憎まれるようなことをした覚えはない、一体俺がなにをやったと言うんだ」


 実際、俺はなにもやっていない。


「…俺の告白を振りやがった月乃がその後藍星なんかと付き合い始めたからだよ。俺より頭も悪い要領も悪い癖に俺より幸せな人生を送りやがって!!!」


 なんだ。ただの逆恨みか。


「だから俺は、俺はお前らが別れるように噂を流した。そしたら面白いくらいうまくいってな〜、狙い通り、君達は別れたと言うわけだ…そのくせに貴様は、一年の中で最も美少女と名高い宵闇と付き合い始めた…なんでだよ!、なんでいつもいつも俺は上手くいかないんだよ!!!」


 お前とか君とか貴様とか呼び方がコロコロと変わってなんか気味が悪いぞこいつ…


「教えてあげる」


 後ろに下がっていたあるまが口を開いた。


「みりは人を助けたいって純粋な思いから人を助けてるし支えたりしてる、それがどう言うことかわかる?、あなたと根本として違うのは、あなたは心の中に常に打算というか、常に自分のことしか考えてない。私のことを思いやろうと言う気が一欠片も感じられない、そんな態度で人が近づいてくれると思ってるの?、上っ面で取り繕っても小根が腐ってたら、そういう相手なんて出来るわけがないの、わかった?」

「黙れ黙れ!」


 正論パンチが斎藤に降り注ぐ、


「月乃!、大体お前はなんでついてきていた!、お前が一年の教室周りに来る用事なんてなかったはずだ!」


 あるまに言い合いで勝てないと悟るやいなや、攻撃対象を月乃に変えた。


「…私は、この噂を流したのか、斎藤君だってことに気づいたの。それで、昔私に接触して別れさせようと動いたあなたなら、藍星君の今の彼女、宵闇さんに何か行動を起こしてもおかしくないと思って忠告しに行ったの…そしたら二人が教室の前に居たから…話をずっと聞いてた」


「……」


 その間黙って話に耳傾けていた。その間に…


「雨笠、先生誰か呼んできてくれる?」

「あ、もう呼んでます」

「仕事が早い」


 仕事が早くて助かるよウン。と考えていたら…


「藍星、昔お前は、宵闇のことをどうでもいい人と言っていたよな?、なのに今お前は宵闇と付き合っている…どうせそんな好きじゃないんだろ?、だったら別れてあげなよ、可哀想じゃないか。女遊び、彼女が欲しいからって好きでもない相手と付き合うなんて酷いとは思わないのか?」

「…お前は何年前の話をしているんだ???」


 確かに俺はその時、そう言ってしまったかもしれない。俺なんてもう傍にいる必要がないと思ってしまい、そんな思いから言葉を発してしまったかもしれない。でも…


「昔自分が思っていたことを、今も思い続けてるとは限らないだろ?、昔の発言から揚げ足を取るとか気持ち悪い…あと…」


 ここからは、俺の想いについて語ってやることにした。


「あの頃は自分が傍にいなくたってどうだっていいと思ってたから、でも今はもう、あるまはずっと傍にいて欲しい大切な人だよ。いつもいつも近くにいてくれるし、愛情表現してくれるおかげで、ずっと満たされているような、そんな感じがするんだ、だから離れたくないし、自分もずっと傍にいてあげたいと思う、必要としてくれる限りずっとね」

「そんなの口ではなんだって言えるだろうが!」

「それはそうだね。でも俺としてはお前に納得なんてしてもらえなくて結構」

「…!!」

「自分勝手な行動で、俺の大切な人や関係を引き裂こうとした人に誰が情けをかけると思う?、地獄に堕ちろ」

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