49 人気者の秘訣?②
「おまたせ〜、結構かかったね用事」
「うん!、終わった後ちょっと観察してたし…」
「ん?、観察?、え、というと…」
観察?、一体何を観察していたと言うんだろうか…え、え、え、
「浮気したら…許さないからね…?」
ものすごい力で、痛いと思うくらいの強い力で俺のことを抱き寄せながら、いつもより低いトーンの声で語りかけてくるあるまに恐怖心を感じると共に、こーれ裏切ったら刺されるな〜と己の身の危険も感じた瞬間であった。
その後帰りながら、図書館で雨笠さんと話していたことについて質問してみることにした。
「なぁあるま、どうやったら人気者になれると思う?」
「え、もうみりは人気者じゃん、これ以上なにを望むっていうの…?、やっぱり浮気する気なんじゃ………」
「ちょっと気になっただけで、全然そういう気じゃないから!!!」
怖い怖い、また声のトーンが下がりかけてたから身の危険を感じたぞ。
「人気者ねぇ…私は人気者になりたくてなったわけじゃないからよくわかんないんだよね〜」
「やっぱそう?」
「私はみりのために色々やってきたのであって、他の男子達にモテたいとかそういうことを思ったことはないんだからね?」
「改めて言われるとなんだかこそばゆいな…」
「いつだって言ってあげるんだよ〜」
「そりゃどうも」
なんか人気者ってなろうとしてなれるもんじゃない気がするんだよな〜。なろうとしてなれた人が居るかは知らないけども。
「でも…最低限清潔感があることは前提として…個性が重要だって、私は思うよ」
「と、言いますと?」
「だってあるじゃん、その人特有の魅力というか…イケメンだとか、話が面白いだとか、歌が上手いだとか、色々」
「そうやな」
「なにも知らない人が見て、この人はこういう人ってわかるような印象は欲しいよね〜、それがよかったら色んな人に寄ってきてもらえるの」
「なるほどね」
個性…か、たしかに大事だね。ネットで活動する配信者なんかを思い浮かべてみたらわかるけど、ありふれた普通の人の配信をたくさんの人が見るかって話なんだよね。たくさんの人に見られるためには、ゲームやトークが上手かったりなどの…あれも才能なのかねぇ…まぁそういう人を引き付ける魅力というものが必要なんだよね。
「まぁ悲しいことにビジュアルさえ良ければモテちゃうのが今の世の中なんだけどな」
「それはまぁ…私も否定しない」
結局の所は容姿である。イケメンな男子の元にはたくさんの女子が集まるし、あるまのような可愛い女子にはたくさんの男子が寄り付く、いくら性格が良くとも、優しい人であっても、第一印象は顔なのである。だから整形して美形な顔つきにする人が居るわけだが…。
「でも!、そんな顔だけで見てくるような人と私は関わる気はありませんし、私の傍に居るのはみりだけでいいの〜」
「いや…その、ありがと」
「あー、照れてる〜、可愛い〜」
「断じて違う!」
…またあるまにイジられそうになったので話を遮断して先を言わせないようにする。あるまは不満そうだがこれでいいのだ…それにしても個性か…また明日、これを話してみるか。
「あ、テストも終わったし、もうすぐ学校も終わりだね〜、クリスマスイブの日の予定立てておこ!」
「そういやテストおわったらどうとか話してたっけ」
期末テストも終わり学校もあとわずか、だからいろいろ決めておかないとな。
「クリスマスイブのデート、楽しみだな〜」
「デート…か、」
「クリスマスイブにカップルで一緒に遊ぶのは100%デートだよ!」
「いやそこを疑ってるわけじゃなくて、デートって言葉の響きがなんというかね」
「それがどうしたの〜」
「いや、やっぱりなんでもない」
「もー!、教えてよ〜!」
デートって言葉にされると、どうしても恥ずかしくなってしまうのだ。まあそれを言うと絶対にイジられるので言わないけどね。
〜〜〜
「…テスト週間を挟んで、それでもまた藍星君が宵闇さん意外と会ってる様子はない…」
ここ数日、二人を尾行する月乃だが、やはり宵闇あるま以外と会っているとは思えないのだ。しかもあれは純粋な反応というか…女慣れしている人の反応ではない…やっぱりおかしい…
そこで月乃みちるは気付いた。何股もしているという話をしてきた雲霧さんの様子も、今考えれば様子がおかしかったというか、いつもと違うような気がした…なぜ?、それに私への嫌がらせとかも…やっぱり、裏で何かが動いている。そう確信した。




