48 人気者の秘訣?
「みりー、テストの結果どうだった?」
「89位だった」
「前の188位から結構上がってるじゃん!、良かったね〜」
「ありがと〜…あれ、前の中間の時の順位教えたっけ?」
「あ…うん!、教えてくれたじゃん!」
俺言った覚えないんだが…記憶の限り思い出そうとしてみても…うん、やっぱり言った記憶がない。でもそれじゃあなぜあるまが二学期中間テストの順位を知っているのか説明が付かない…ってことは俺が覚えて無くとも教えてるんだろうなぁ…うん、そういうことにしておこう。
「まあこれも、みりが毎日勉強頑張った成果なんだよ〜、だから自信持って!」(たまたまテストの順位の話をしている時に、私が隠れて聞き耳を立ててたなんて言えない…!)
あるまが若干挙動不審な気がするのだが…まあいいか、
「そういや、あるまがテストどうだった?」
「ふっふー、私はね、今回も一位だったよ!」
「おーすごいじゃん」
「もっと褒めて!、私を労って!」
「あるま、よく頑張ったね」
そう言って頭を撫でると…
「にゃーん、にゃーん」
「…猫!?」
あるまは倒れ込んできて、俺が膝枕する形になってしまった。おまけにこの猫化である。
「もっとなでなでしてほしいにゃーん」
「なでなで…これでいいのかな?」
そうして撫で続けること約5分、やっと起き上がって、
「午後の授業を乗り切るために、みり成分を補給出来た!、ありがと!」
「なんか謎の成分接種されてる!?…まぁ、どういたしまして?」
「これでまた頑張れそうだよ〜、あ、ちょっと放課後用事があるから、図書館かどこかで時間潰しててくれない?、終わったら連絡するね〜」
「了解〜」
そんなことを、あるまの作ってくれた弁当を食べながら話していた。そうして午後の授業が終わっての終礼後、図書館で待っているのだが…
「そういやいつくらいに終わるって聞いてなかったな…そこまで時間かからないと良いんだけど…」
「…あのー…」
「ん???」
唐突に後ろから話しかけられたから若干威圧感がこもってしまっただろうか。
「ひっ…!」
「あ、いや、怖がらせるつもりは無かった、ごめん」
「いや、その、大丈夫です!」
怖がらせてしまったようなのでとりあえず謝ってから話を聞くことにした。
「ちなみになんで話しかけてきて…」
「あ、そうだった…本題忘れるところだった…その、あなたが"藍星みり"さんですよね?」
「そうですけど」
「あの"宵闇あるま"さんと付き合ってる"藍星みり"さんですよね???」
「そ、そうですけど」
「わ、わた、わたしを…」
「…?」
「私を人気者にしてください!!!」
「…とりあえずここ図書館だから静かにしよ?」
話を聞いてみた所どうやら…高校生に上がって人気者になってみたい!…だけど陰キャの私にはどうすればいいかも分からない!、どうやったら宵闇さんみたいにモテモテの人気者になれるのかな?、と考えて、その宵闇さんと付き合ってる俺に話を聞けば、人気者になる秘訣を知れるんじゃないか、
「…と考えて俺のもとに来たと」
「そういうことです!」
「…経緯はわかったけど…というか名前教えてもらって良い?、多分初対面だけどこうやって見知らぬ人に話を聞きに来るその行動力は素直にすごいと思う」
「あ、聞きたいことばっかり頭にあって自己紹介するのが忘れてましたね」
そう言うと一息置いて自己紹介を始めた。
「私の名前は"雨笠 雫"です!、趣味は…あの…その…アニメとか…です!、一年生で宵闇さんと同じクラスだけど…多分存在感の薄い私のことなんて認識すらされてませんよ…アハハ、私とは居る世界が違う存在ですし、そもそも…」
「ストップストップ」
なんか一人の世界に入って行きそうだったからストップをかける。
「あ!…すいません、見苦しいところをお見せして」
「いや、気にしないからいいけど…」
なんだろうな、なんだか雰囲気が俺に似ているんだよな…。元々"月乃"と付き合っていた事もあって忘れていたのだが、陰が陽と聞かれたら俺は間違いなく陰キャ側の人間だ、だからなんというか…共感してしまう部分がある。
「それで藍星先輩ってどうやって宵闇さんと付き合ったんですか?、周りの告白を全部断り続けてきたからかなり厳しかったと思うんですけど…」
「いや…それはだな…実は昔から関わりがあってだな」
「幼馴染…ってやつですか…もしかして心に決めた人というのは…」
なにかブツブツと喋りながら俺のことを凝視してくる雨笠さん。そうしているとスマホに一つのメッセージが入った。
あるま:用事終わったよ〜、帰ろ〜
「おっと、そろそろ行かないと」
「えー、もう行っちゃうんですか…仕方ないですね、また明日も放課後、こうして話せますか?」
「用事がなければね」
「あ、あと宵闇さんに人気者の秘訣について聞いておいてほしいです!」
「大した答えはもらえないと思うけど、それでいいなら」
「ありがとうございます!、それじゃあまた来週に!」
図書館を出て、学校を出たところで待つあるまの元へ向かった。




