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4 君と通学路

 そうしてまた朝が来た、今日も学校に行かなければいけない。でも今日は昨日より心做こころなしか体が軽いような気がする。でも面倒くさいのは相変わらず、今日も一人で寂しく学校に向かうことにす…


「みり、せーんぱい」


 後ろからあるまの声が聞こえた、高校に入ってから一度も朝に遭遇したこと無いのに、今日に限っては居るらしい。というと…


「結構ギリギリに家出るんだ、これじゃ何かあった時間に合わないよ?」

「ギリギリでいいの、そんな早く行ってもやること無いし」

「ふーん、私は30分前から行って授業の予習復習したり、友達と話したりとか、いろいろ〜」

「なるほど…?」


 どうりで鉢合わせないわけだ。自分が着く頃には始業時間ギリギリ、早めに行くときでも始業10分前、出る時間が根本から違う。


「ん、じゃあなんで今日はこの時間まで?」

「それ言わなきゃダメ?、昨日の今日で色々心配だったから学校行きながら話を聞こうと思ってたんだけど…、遅いとは思ってたけど、こんなギリギリの時間に出てるとは思わなかったよ?」


 やっぱり待っていたらしい。そんな遅いかな?、ギリギリでも遅刻したことはほとんど無いから別にいいと思うのだが。


「心配かけたのは誠に申し訳ありませんでした」

「変にかしこまらないで!?、なんて反応したらいいかわかんなくなるから!」

「いえ、手間どらせてしまったことは事実ですし、最大限の誠意を込めてお詫びしようかと思いまして」

「帰ってきて〜」


 口調を戻して、先日話を聞いてくれたり、傍に居てくれたことへの感謝を伝えた、すると…


「いいよ、私が好きでやったことだし、それに…、いやなんでもない」

「ん、どうかしたの?」

「なんでもない!」


 気になるけど、こういう話は詰めすぎないほうがいいと聞いたことあるし、追求するのはやめておこう。


「…ていうか。学校近づいて人が増えていくに連れ、なんだか視線を感じるんだけど…」

「気のせいじゃない?」

「いや明らかにこっち見てヒソヒソとなにかつぶやいてそうな…」

「じゃ、走り抜けるしか無いね」


 そう言ってあるまは手を取って足早に動き出した。ノールックで手を繋いできた恥ずかしさはどこか放り投げることとして、なんだか視線がさらに集まっているような…


「なにがあった???」


 教室についたはいいのだが、なんだかまだ視線を感じて居心地が悪い。一体俺が何をやったというのだ。


「なんか注目されてんな、人生初のモテ期ってやつ〜?」


 柊が来てイジってくる、まあ100%冗談であることは分かっているが。


「そんな視線じゃないだろうこれは、居心地が悪いったらありゃしないよ」

「そういや昨日までなんだか話してて重苦しい感じがしたけどなんか無くなってるように感じる。なにかあった?」

「そんな大きい出来事はなかったと思うけど…」


 あるまと数年ぶりに話した、それくらいだろうか。


「まあ何かやっていたにしても、俺はお前の味方だぜ!」

「なんで俺がやらかした前提なんだよ、そこを否定してほしいね」

「だって注目されてる時点で絶対なんかしてるじゃん」

「えぇ…?」


 たしかに、普段こんなことは起こらないから何かあったのだろう。


「俺はなんもしてないし。身に覚えもないから本当に知らないとしか言えないね」

「ま、お前のことだし変なことはやってないと信じてるからな!」


 まったく朝から何事だほんとに。その後学校内を移動していてあったのは、一年生からも視線を向けられているということだ。本当に何なんだ?。


「…家に帰りたい」


 別れた彼女が視界に入ってくるのとは別で居心地が悪すぎる。


「大変そうだな〜」

「他人事かよ」

「他人事だもん」


 くそう…まあいいや、四限が終わり昼飯食べてあと二つ授業を受ければこんなところ、すぐにおさらばしてやる。


「せんぱ〜い」

「…ん?」

「一緒にごはん食べません?」


 クラス中の視線が自分の方に向いたような気がする。


「あぁ…なるほどね。」


 そそくさと逃げるようにあるまについて行った。

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