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34 お泊まり会③

 もうあるまが居ないということは、きっと朝ご飯の用意か何かしに行ったのだろう。その証拠に、部屋の外からいい匂いがする…ような気がする。着替えは持ってきてるし、着替えて下に降りなければ…と考えていると。


「みり〜、そろそろ起きてー、ご飯の用意もうすぐ出来るから〜…って、もう起きてた」

「あー今さっき起きたとこ、着替えたら行きますわ」

「朝ご飯、今日は気合入れて作ったんだからね〜、期待しててね!」

「そりゃ楽しみだ」


 どんな朝ご飯作ってくれたんだろうと期待に旨を膨らませながら着替えを済まし、食卓に行く。


「豆腐とわかめの味噌汁、卵焼き、鮭の…多分塩焼きと、」

「さっき炊きあがったご飯!」


 そう元気いっぱいにお茶碗に盛られた白ご飯を俺に差し出すあるま。たしかにこれは気合の入った朝ご飯だ。


「たしかにこれは…すごい。あるまって朝ご飯はご飯派閥?」

「いや、いつもはパンなんだけど…あっちのほうが用意も簡単だし、一緒に食べるおかずも作りやすいし…だけど時間があれば、こうやってご飯がいいかな〜」

「なるほど」

「だって…朝からこうやって一式作るのってすっごく大変なんだよ?」

「ご飯炊いて、味噌汁作って、鮭を焼いて…これはグリルに入れればいいんだけど…、あと卵焼きも作らなきゃいけない、だから毎日するのはムリかな〜」


 たしかにそれはそうか、いくら料理が趣味でも、得意でも、朝からこれほどの量を用意するのは骨が折れるだろう。料理をほとんどしない俺でもわかる。だけど、


「今日は張り切って準備したんだね、」

「そりゃそうじゃん!、みりとのお泊り会なんだよ?、美味しいご飯食べて一日を始めたいじゃん!、そのほうが楽しいでしょ」

「ふふ、そうだね。ありがと、こんなに用意してくれて、一緒に食べよ」

「ほ、褒めてもなにも出ないよ!」

「出てるよ、その証拠にこんなに美味しそうな朝ご飯を用意してくれてる、本当にありがとう」

「ど、どう、どういたしましてなのよ!」


 なんか口調というか、崩れている気がしなくもないが、まあいいや。ともかく今は、


「「いただきます!」」


 この美味しいご飯を、温かいうちに一緒に食べることが一番だ。


「んむ…あれ、この卵焼き、お弁当のとちょっと…いやだいぶ違う?」

「うん、お弁当のはお砂糖多めの甘いやつなんだけど、今日作ったのは塩多め、砂糖少なめにしたの。こっちのほうがご飯は食べやすいかなって。あとみりはこっちのほうが好きだよね?」

「どっちかと言うとこっちのが好きかな。でも甘いやつも好きやで」

「これからのお弁当には、この二種類を日によって変えて入れてみるね〜、ネギ入れたり…だし巻きにしてみたり!、でもだし巻き作ったことないし…練習しなきゃ」

「この鮭も塩加減良くて美味しいよ」

「あ、良かった〜、塩じゃけもあったんだけど、あれってちょっと塩が多くてしょっぱいからさ、だから自分でやってみたの〜」


 そう話しながら、丹精込めて用意してくれた朝ご飯を一緒に食べたのだった。そうして朝ご飯を食べた後スマホを見てみると…LAINに連絡が来ていることに気がついた。


 斎藤:今日空いとる?、遊ばん?


 急だな…、というか今日はゆっくりしたいから…


 藍星:ゆっくり休みたい、パス

 斎藤:釣れない野郎だな〜


「誰と話してんの?」


 洗い物がおわったあるまが横に座ってきた。


「いや、新しく出来たクラスの友達に遊び行こうって誘われてさ」

「…行くの?」

「行くわけ無いじゃん、休みた…」

「つまり今日も一日、一緒に居てくれるってことだね!」

「なんでそうなった???」


 相変わらず謎理論を展開してくるあるま、すかさずツッコミを入れるが、


「またまた〜、まだ一緒に居たいくせに〜」


 今すぐ帰ってやろうか?、俺は別に構わんが、


「…ってかもうお泊り会って話ならもう終わりで良くない?、色々あって疲れたからもう帰りたいんだが」

「もー仕方ないなー、また遊ぼうね!」


 そう言って俺を送りだしてくれるあるま…家隣なんだがな…。


「最後に一言メッセージ!」

「ん、まだなにかあるのか」


 どうやらまだなにか言いたいことがあるらしい。


「また…お泊りしてくれる?」

「…いつかな」


 そう頻繁にやられると俺の心が持たないから、次いつやるのかは未定だが。


「次泊まる時は…………(えっちなこと)もしようね…」

「うん、途中なんて言ったか聞き取れんかった」

「…聞こえてなくていいの!、ばいばい!」


 そう言ってお泊り会は終わりを告げた。特に何事もなく済んで良かった…ん、なにか忘れてるような…


『まあ、明日になったらわかるよ』


 …首元のキスあれは一体…、なんだか寒気がして家に帰った後に鏡を見てみたら…


「え、なんか(あと)がついてる…」


 これってまさか…


「キスマークじゃねぇかぁぁぁぁあ!!!」


 …洗っても取れない…一体何使ったらこんなことに…、もう仕方がないので、消すことを諦めた藍星みりなのであった…。

『第一章/変わりゆく日々』

これにておしまいです。宵闇あるまが主人公のことを好いた理由や、みりが自分を変けようとした転換期の章でした…第二章では、なぜ元カノ、月乃みちると付き合い、別れることになったのか、過去のしがらみと共に語られます


次回より

『第二章/過去のしがらみと 』

始まります。

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